オーストラリア・グレートバリアリーフでダイビング!(第8回)

大人だけどダイビング中にうんちをもらしました

この記事は約5分で読めます。

ダイビングを始めて18年。
ついに、ウエットスーツの中でコウンをもらしてしまいました(う○こを連発するのも何なので、以後業界用語にします。どこの業界かわからないけど) 。

今後のためにもディテールをレポートしようと思いますので、食事中には読まないよう…。

寺山英樹(撮影:越智隆治)

もともとコウンが定期的に出るほうでないので、最悪のことを想定して水中で脱糞できるスキルを身につけており、実際に何度もしたことがあります。

今回もエントリー直後にもよおしてきたので、「こりゃ水中でするしかない!」と越智カメラマンに「ちょっとあっちでしてきます」とハンドシグナルを送り、棚の上へ移動。
しかし、浅場への移動がまずかった。

ある程度の水深があり、スチールタンクだと、足でがっちりタンクをホールドし、ウエイトを首に巻けば体が安定します。

しかし、アルミタンクで、しかも浅瀬で浮力が大きい状況の中、体が安定しません。
フロントファスナーのレンタルスーツで、脱ぎ着が慣れていないことも災いしました。

水中でバタバタしているとドンドン便意が増してきて、「こりゃ、もう船に戻ろう」とエグジットすることに。
慌てて器材を装着し直し、さあ移動というまさにその時!

モリ……モリモリ……モリモリモリモリモリモリモリモリモリモリモリオモリ♪

蟻の一尻とでも言いましょうか、一度、開門してしまえばもう止まりません。
あとは雪崩を打ったようにコウンが放出してきます。

世界遺産の美しいサンゴに囲まれ、自分はいったい何をしているのでしょうか……。

グレートバリアリーフのサンゴ礁(撮影:越智隆治)

お尻がこんもりと盛り上がっていくのに反比例し、気分はどんどん盛り下がり、最後は悟りの境地に。
しちゃったことは仕方がありません。
でも、生暖かくピリピリするお尻周りが気持ち悪くてなんとかしたい。

悩んだ結果、フロントと足のファスナーを開け、水を入れて循環させてきれいにしようと試みた結果……

事態は悪化(>_<)

割と固形も多かったので、根本が解決されず、むしろ周辺のコウン片が全身、フードベストの中まで循環し、38歳にして全身コウンまみれ。

こりゃ早くエグジットするしかないと船へ戻っている最中、すれ違ったダイバーがこちらを不思議そうに見ています。

見れば、足の裾から黄土色の液体が流れ出て、小魚たちが付いてきていて、なんか魚のリーダーみたいなことになっています。
慌ててグループと離れ、船へと急ぎます。

船に到着すると、ガイドのカズ君が船上から「あれ? 早いですね~、どうかしましたか?」と出迎えてくれ、通常ならカメラなどを渡してエグジットですが、このままエグジットするわけにはいきません。
なんせ、全身コウンまみれ。
しかも、いろんなところから染み出ているので、このままエグジットしたら船内が大惨事になります。
成人男性のコウン量をなめてはいけません。

「いや~、急にコウンしたくなっちゃって戻ってきちゃったよ。トイレまで間に合わなそうだから、今から海でしちゃうね」

っていうか、もうしちゃっています。フルで。

この期に及んでまだ隠せるかもと思ってとっさに嘘をついてしまった自分の器の小ささが憎い。
でも、「うんこもらしちゃった。くっそ~、なんてね(ペロ)。あ~はっはっは」とさわやかには言いづらく……。

器材とウエイトを渡して、水面で急いでウエットスーツを脱ぐと、自分の周りだけ、遭難をしたわけでもないのに天然の海面着色剤が広がっていきます。
それを見ていたカズ君はすべてを悟ったようで目線をはずし…。

水面で水着やウエットを洗い、エグジット後はすぐに水に洗剤を溶いてウエットスーツをつけ置き。
自分はシャワーで全身をよく洗い、洗ってもかすかに臭う水着は捨てることに…。

臭わな~い!

すぐに洗剤につけ置きしたので臭ってない!むしろいい匂い!!

水中でうんちをもらさないための教訓

  • ご飯がおいしいからってダイビング前は食べ過ぎない。辛い物は控える
  • 無理にでもきちんとひねりだしておいてから潜る(特に海に出っぱなしの場合)
  • 水中脱糞スキルはやっぱり結構難しいし危うい。すぐにエグジットするが吉
  • どうしても水中でする場合は、水深やタンクの種類、ウエットの浮力など、いろいろな条件で方法が違うので要注意
  • 上下セパレートしたウエットスーツを真剣に検討

何より、最悪だったのがよりによってダイブセブンシーズのゲンさんから借りたスーツだったということ……。

すぐに、「我慢できずにうんこをもらしてしまいました。申し訳ありませんでした」的な謝罪メールをしたのですが、社会人がこんなメールを仕事相手に送ってよいのでしょうか……。

その後、「大爆笑。記念にプレゼントしますよ。次に会う時は、鼻をつまんで会いますね!」とありがたい返信。
D7Sのゲストの皆さん、僕のコウンまみれになったスーツはレンタルにないのでご安心を。

子供だったら確実に翌日からあだ名はうんこマンでしょうが、きっと大人な皆さんは海で会ってもそっとしておいてくれますよね。
もし、「それがウンコスーツか!」とか言われると、「付けちゃうぞ~」みたいな不毛な返しをするしかないので、どうか、運が付いた的な感じでひとつ…。

エグジット後、越智カメラマンとガイドのカズ君に「自分もある」と慰められたのですが、実は言わないだけで、皆さん意外とあるのかも?
「1000本オーバーの人だったら一度くらいあるんじゃない?」という越智カメラマンの言葉からすれば、むしろ一人前の証!?

ということで、皆さんにご質問。

水中でうんちをしたことがありますか?

  • その他 (2%, 6 Votes)
  • したことがない (84%, 319 Votes)
  • ウエットを脱いでしたことも、ウエットの中にしちゃったこともある (2%, 6 Votes)
  • ウエットを脱いでしたことはある (11%, 42 Votes)
  • ウエットの中にしちゃったことがある (2%, 8 Votes)

Total Voters: 381

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アンケートの〆切は、2013年9月9日(月)23:59です。

「その他」を選んだ方は、いったいどういう状況だったのか、よろしければ教えていただけると幸いです。
他にもすごいエピソードをお持ちの方は、ぜひ教えてください。
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writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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