アルミタンクが浮きそうな気がするわけ(前編)

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「アルミタンクだとダイビングの後半に浮きやすくなる」という説。

半分間違いで、半分正解だと思う。

まず、理屈で考えれば、アルミだろうがスチールだろうが、
増える浮力は、水中で吸った空気の重さの分。
ダイバーとしての浮力変化は、アルミでもスチールでも同じはずだ。

なので、アルミのほうが、水中で浮力が増えるという発想は、
基本的には間違い。

違うのは、
アルミタンクは空気を消費すると水中でプラス浮力になり、
スチールタンクの場合は、ずっとマイナス浮力のままということ。

結果、アルミタンクの場合は、背中が水面に引っ張られる感じが、
「アルミだと浮く」と感じるのだろう。

反対に、スチールタンクの場合は、背中にウエイトが乗っている状態。
ダイビング ウエイト
浮力と重さのイメージ。汚いのは気にしない方向で。

腰に重さの集中するアルミと違い、
スチールの場合は、腰とタンクに重りが分散していることもポイント。

例えるなら、
アルミタンクの場合は、ウエットスーツにヒモをくくりつけて引っ張っている感じ。
一方、スチールタンクの場合は、ウエットスーツを鉄板で抑えている感じ。

ダイビング
浮力のイメージ。やっぱり汚いのは気にしない方向で。

バランスで考えるとやっぱりアルミの方がなんだか浮きそうで、
中性浮力は、まさにウエイトのバランスがポイントなのだ。

次回は、そんなバランスについてのお話でも。

 

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
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