海外のダイビングアイテム紹介「巨大セーフティー・ソーセージとスマホ対応のダイブログ」

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先日のヘッドラインでは、達人タハラさんが、テクニカルダイビングでのリールの使い方の重要性をお話になっておりました。

テックダイビングでは、正しい深度での減圧をするために、サーフェイス・マーカー・ブイSMB水面標識ブイを駆使するようであります。
テックダイビングでは、正しい深度での減圧をするために、名前は水面ブイでも、どちらかというと水中で大切な仕事をしております。

しかし、今日のお話は見た目はよく似ておりますが、水面だけで使用するSMBであります。

水面マーカーブイ

テックダイビングとは違って、水面に限って標識として使用するサーフェイス・マーカー・ブイはセーフティー・ソーセージなどと呼んで区別しているところもございます。
カワイイ!!ネーミングであります。

ドリフトダイビングなど、 ボートから離れたところに浮上するダイビングでは、あればまことに安心ですが、なぜか日本では人気がありません。
潮の速い海域では、標準的な安全ツールであってもよかろうと思うのです。
パラオなど、ダイバー必携とする地域もあります。
外国などに比べて高価なのが普及しない理由かとも思うのですが、アメリカなどでは2,000円もしない低価格のものもあるようです。

それはともかく、大体が1m、長いもので1.5mぐらいで、コンパクトにBCDのポケットに入るサイズですが、ボートから少し離れれば見えづらいもの。
少しでも長ければ、より心強いとは誰しもが思うことでしょうが、あるのですな。

長さ3.1m、幅55cmという巨大なセーフティー・ソーセージ。
その名もHighland Giant Surface Marker Buoy(ハイランド・ジャイアント・サーフェイス・マーカー・ブイ)。

セーフティーソーセージ

BCDコネクターでも、オーラルでも膨らませられ、過圧リリーフヴァルブもついています。
先端部にはアメリカ沿岸警備隊推奨の反射テープがつき、夜間は先端にストロボやケミカルライトがとりつけられると説明にあります。
畳んでコンパクトに携帯できるのはもちろんのことであります。

水面マーカーブイ

水中でもインフレートできるとありますが、こんな巨大なブイを水中で膨らませるのは、安全どころか危険であります。
また水面で目いっぱい膨らませて、風が吹いたら、これまたダイバーごとどこかに吹き飛ばされそうですが、何事も器材は使い方次第。

何人ものダイバーをエスコートするガイドにはお役立ちツールであることは間違いないでしょう。
なんといってもローテクの安全器材であるところが嬉しいところです。
ちなみにアメリカでは100ドルほど。
中には54ドルなどという通販サイトもありました。

スマホで見られるダイブ・データ・レコーダー

このヤドカリ爺は年相応のコンピューター音痴はもちろんのこと、ケイタイはほとんど電話だけでありますが、そんな爺を置いてぼりにして、ケイタイはすでに歩くコンピューターにまで進化、その使い道の多様性は口惜しいながらも認めざるをえません。

ダイビング後にダイブコンピューターのデータを一生懸命に書き写しておられるダイバーも多いようですが、ダイビング後の結構ウザイ仕事であります。

コンピューターによるマルチレベルダイビングの今日、ダイビングのスタート時間と終了時間を最大深度などをログブックに事務的に記録しても、あまり意味がないと思うのは、ヤドカリ爺だけではありますまい。

このダイブはどの深度にどれぐらいいて、どのように活動したのかトレースできれば、本当のログ付けの意味もあろうかと思うのであります。

そこで、ネットで見つけたこれ。
アメリカのダイブナビ社のブルーバディというダイブデータロッガー、つまりデータの記録装置であります。

ブルーバディ

サイズは68×41×15mmと、装置と呼ぶには大げさな、スマホの半分ほどの小さなサイズ。
ダイビングを開始すると自動的にデフォルトし、リアルタイムに深度時間、水温を記録し始め、水面に戻って一定時間がたつと記録を終了するという便利ツールであります。
つまりそのダイブを忠実にトレースし、再現してくれるのです。

そして最大の特徴は、その記録がワイヤレスで、スマホでダウンロードでき、スマホの画面で見ることができるところにあります。

実際にはスマートフォンにインストールするアプリケーションが特徴でありまして、スマートフォンがログブックとして使えるところにあります。
特にダイブアナライザーによって、深度プロファイル、水温、コンパートメントごとの窒素ローディング、平均水深、浮上スピード、可能残り潜水時間、反復グループなどもグラフで表示できるとしております。

このようなダイブロッガーというツールは、他にもすでに市販されておりました。
一部のダイバーがダイブプロファイルの研究用に装着してデータ収集をしていたようですが、パソコンでデータをダウンロードする必要があって、レクリエーションダイバーが一般的に現場で使うにはいまいちだったようですが、今回のブルーバディは、現場ですぐにスマートフォンで使えるので、人気が出ると思われますな。

わざわざログブックを持ち歩かなくてもすむのも魅力かと。
ただ市場に出るにはもう少し時間がかかりそうです。残念。

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PROFILE
1964年にダイビングを始め、インストラクター制度の導入に務めるなど、PADIナンバー“伝説の2桁”を誇るダイビング界の生き字引。
インストラクターをやめ、マスコミを定年退職した今は、ギターとB級グルメが楽しみの日々。
つねづね自由に住居を脱ぎかえるヤドカリの地味・自由さにあこがれる。
ダイコンよりテーブル、マンタよりホンダワラの中のメバルが好き。
本名の唐沢嘉昭で、ダイビングマニュアルをはじめ、ダイビング関連の訳書多数。
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