ダイビングの始め方・決定版!

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ダイビングショップの選び方

ショップはダイビングライフを左右する重要な存在

ショップ選びは、ダイビングにおいてとても大切なことです。
これは、Cカードを取得するときはもちろんのこと、その後に趣味としてダイビングを楽しんで続けていくことを考えたときにも、とても大事になってきます。
例えば同じ日に同じ海を潜るにしても、お世話になるダイビングショップによって、そのダイビングの楽しさ・快適さはとても違ってきます。
ダイビングショップ(ガイド・インストラクター)がそのときのダイビングを左右する、さらにはその人のダイビングライフまで左右する、と言っても過言ではありません。

また同時に、あらゆる人が100%満足できるショップというのも、存在しないかもしれません。
それは、あらゆる人が満足できるレストランがないのと同じことでしょう(もちろん、各ショップはそれを目指して努力しているでしょうし、限りなく全てに近い人が満足できるようなショップもあると思います)。

「自分に合ったショップ」を見つけましょう!


ショップの選び方で大切なのは、「自分に合ったショップ」を探し、見つけることなのです。

その基準は、人によって様々だと思います。
「たくさんの人が賑やかに集まるショップがいい」という方もいるでしょうし、「少人数でこじんまりしたショップがいい」という方もいるでしょう。
インストラクターに関しても同様で、「陽気で明るいインストラクターがいい」という方もいるでしょうし、「落ち着いていて物静かなインストラクターがいい」という方もいると思います。

それらは、自分の目で確かめるのが最も確実な方法です。
まずはホームページなどで調べて、その後に電話・メールで連絡をとり、ショップに足を運んでみるのがいいでしょう。
特にCカードを取得する際、ダイビングショップは全面的にお世話になるところですので、じっくりと自分に合いそうなショップを選びましょう。

当サイトでも、探しやすいダイビングショップ情報をつくる予定です。

陸上での振る舞いは、海の中でのケアにもつながります

大きな目安として、陸上の振る舞い・対応がしっかりしているショップは、海の中でのケア・安全管理もしっかりしていることが多い、ということが言えるでしょう。

ダイビングは、特に始めたての頃は、不安やストレスをなくしてくことによって楽しくなっていくレジャーです。
<心構え編>4.不安をなくしていくことで楽しくなるのがダイビング

その不安やストレスをうまく取りのぞいていけるのが良いインストラクターの一つの条件と言えます。
そしてそれは、陸上でも同じことです。

例えば、

  • ・そのショップに質問をした際に、丁寧で誠実な応対をしてくれるかどうか
  • ・店内の机や棚、スタッフの服装は、清潔に保たれているかどうか
  • ・HPは分かりやすいかどうか、電話・メールの応対はしっかりしているかどうか
  • ・Cカード取得コースの説明で不明な点はないか

など、こうした陸上でのコミュニケーションがしっかりしているショップは、ダイビング中の対応もしっかりしている傾向にあります。

まずは自分で、ショップのホームページを見てみて、気になったショップには問い合わせをしてみましょう。
ダイビングを始めようとしている人向けの無料説明会を行っているショップもあります。
そうやってやり取りをしていく中で、そのダイビングショップやそこで働いているスタッフ(インストラクター)の雰囲気・性格も分かってくると思います。
そうして、自分が「ここはしっかりしている」「ここなら任せても大丈夫そうだ」と納得できるショップを見つけてください。

それぞれ特徴の異なる、二つのショップ形態

ダイビングのお店には大きく分けて「都市型ダイビングショップ」と「現地ダイビングサービス」という二つの形態があります。
どちらの形態のお店でもCカードを取得することは可能です。
これからダイビングを始める方にとってはその違いが分かりにくいと思いますので、次のページでは、この二つの違いについて説明します。

都市型ショップと現地サービスの違い

それぞれ特徴の異なる二つの形態

いわゆる「ダイビングのお店」は、「都市型ダイビングショップ」と「現地ダイビングサービス」の二つの種類に分けることができます。

「都市型ダイビングショップ」とは、その名の通り東京や大阪など “街の中にある” ダイビングショップです。
街の中で「ダイビング」という看板を掲げたお店を見たことがあるかもしれませんが、そういったお店はこの都市型ダイビングショップという中に分類されます。

それに対して「現地ダイビングサービス」とは、沖縄や伊豆など海の近くにあり、主に“直接的にダイビングに関わるサービス”を提供するお店です。
そのサービスとは、例えばその現地の海をガイドすることであったり、空気を充填したタンクを貸し出すことであったり、です。

都市型ダイビングショップ=ダイビングの総合コンサルタント


都市型ダイビングショップは、そこに通う人の“ダイビングに関する総合コンサルティング業”に近いかもしれません。
Cカード取得後にいろんな海に行けるファンダイビングツアーを(往復の移動・運転を含めて)開催しており、海に行けばガイドもしてくれます。
ツアー以外にも、器材に関しての相談やスキルアップに関してのアドバイスなど、それぞれのお客さんのダイビングライフをより総合的にサポートしてくれるのが特徴です。

現地サービスと比べると、講習や器材に関する知識・ノウハウなど、「教育面」に特徴があると言えるでしょう。
都市型ショップからみれば、いつも通うお客さんの特徴やダイビングの趣味は把握しやすくなります。それによって、その人に合った器材のコンサルティングやスキルアップの指導・アドバイス、さらには「あなたにはこの海が面白いと思いますよ」というダイビングスポットに関する提案などがしやすい、ということになります。
そういった点から、「ダイビングスクール」と名乗っているお店もあります(詳しくは8.ショップ?サービス?スクール?それぞれの違いをご覧ください)。

また、メンバーさん同士も自然と仲良くなるケースが多く、ダイビングの“サークル”のような側面もあります。

現地ダイビングサービス=その海のスペシャリスト


現地ダイビングサービスの特徴は、何よりもその海のことをとてもよく知っている、ということです。
その海の中のことなら世界の誰よりも詳しい人たち、と言っても過言ではありません。

現地サービスのガイド(インストラクター)は、基本的には毎日のようにその海で潜っており、「今その海でどんな生物がどこにいるか」「1年間でその海がシーズンごとにどう変わるか」などの情報・知識をたくさん蓄えています。
その意味では、「インストラクター」よりも「ガイド」という性格が強い傾向にあるかもしれません。
現地のスタッフにガイドをしてもらうことは、ダイビング自体のいろいろな面白さ、特にフィッシュウォッチング(生態観察)的な面白さが十分に味わえることにつながります。

現地サービスは、ダイビングをする上で欠かせない存在だとも言えます。
地元からその海を潜る許可をもらっていたり、ダイビングに必要な施設やタンクを提供したりするのは、基本的には現地サービスの仕事だからです。そのため、都市型ショップのツアーに参加したとしても、現地の海に行けば少なからず現地サービスのお世話になることになります。

都市型ショップと同様、お客さんが同じ現地サービスによく通うと、現地サービスとしてもその人の特徴やダイビングの趣味を把握しやすくなります。
そうすると、現地サービスとしてはよりそのお客さんに合ったガイドができるようになりますし、器材やスキルアップに関するアドバイスもしやすくなるでしょう。

また、都市型ショップのところで器材やスキルアップのことについて触れましたが、もちろん現地サービスの中でも器材や講習(スキルアップ)に関して手厚いサポートをしてくれるところもあります。

ショップ?サービス?スクール?それぞれの違い

業界で統一した呼び方のルールはありません

これからダイビングを始める方には、ちょっと紛らわしい呼び方かもしれません。
「ダイビングショップ」「ダイビングサービス」「ダイビングスクール」、それぞれどこが違うのでしょうか?

ダイビング業界の中で、呼び方について統一したルールはありません。
お店もダイバーも、なんとなく感覚で呼んだり話したりしている、というところが大きいかと思います。
ただ、「なんとなく」でもそこにはそれなりの理由があるので、それをご説明いたします。

なお、その他にも「ダイビングステーション」「ダイビングハウス」など、「ダイビング(もしくはダイブ)+○○○」という形でいろんな表記がありますが、ここではそれらは「固有名詞」扱いとさせていただきます。
「レストラン」を「リストランテ」と言ったり「食事処」と言ったりするのと同じようなもの、としてとらえておきます。

ここでは、「ショップ」「サービス」「スクール」を大きな三つの分類といたします。

主な仕事がそれぞれの呼び方につながる

まず、都市型ショップと現地サービスの違いも一緒にお読みいただければと思います。
そこでも書いたように、一般的には

都市型 = ダイビング「ショップ」
現地型 = ダイビング「サービス」

と表記することが多いです。

現地のお店はなぜダイビング「サービス」という呼び方が一般的なのかというと、現地のお店の仕事が「ガイドをすること」「タンクに空気を充填して貸し出すこと」といった“サービス業”的な側面をもっているからでしょう。
それに比べると、都市型のお店の仕事は、器材販売など“販売業”的な側面があるため、「ショップ」という呼び方が一般的なのだと言えます。

なお、現地のお店を現地ダイビング「ショップ」と呼ぶことはたまにあるものの、街のお店を都市型ダイビング「サービス」と呼ぶことはほとんどありません。

「スクール」は都市型ショップに区分されることが多い

では、ダイビング「スクール」という呼び方はどうでしょうか。
これは、分類としては都市型ダイビング「ショップ」の中に含まることが多いです。
都市型のお店の中でも、自分たちの主な仕事をダイバーの「教育」だと認識しているところが「スクール」と名乗る傾向にあります。
具体的に言えば、講習やスキルアップという部分への意識が強い、と言えるでしょう。

ダイビングは沖縄や南の島以外でもできます

「ダイビング=沖縄、リゾート、南の島」とは限りません

まだダイビングをしたことがない方の中には、「ダイビング=南の島、青い海、白い砂浜」のようなイメージをお持ちの方も多いと思います。
もちろん、国内では沖縄、海外ではサイパン・パラオなどは、ダイバーに人気のエリアです。

ただ、意外と知らない方も多いのですが、国内の日帰りで行けるようなダイビングスポットでも、ダイビングを楽しむことができます。
例えば東京からだと伊豆半島や三浦半島、大阪からだと紀伊半島などは、とても人気のあるダイビングスポットです。
それ以外にも、北海道から九州まで、日帰りでダイビングができる場所は意外とたくさんあるのです。

近場でのダイビングには、近場ならではの面白さが

近場でのダイビングと聞くと、「海の中が綺麗じゃないのでは?」「なんか寒そう」といった印象を抱かれる方も多いと思います。
確かに、全体的に言えば南の島の方が透明度は高いですし、水温はもちろん温かいです。
ただ、7〜9月ぐらいの夏季には、伊豆半島や紀伊半島など、近場の海もウェットスーツを着たダイバーで賑わいます。
海水温は陸上の気温から約2ヶ月遅れと言われていて、近場の海の水温が最も高くなるのは8〜10月頃です(それ以外の時期だと、ドライスーツなどが必要になってきます)。

また、近場の海の方が、四季によってそれぞれ変わった海の表情を見ることができるとも言えます。
陸上に四季があるように、海の中にも四季があるのです。

沖縄やサイパンなどのリゾートが気候区分としては亜熱帯に属するのに対して、北海道から九州は温帯に属します。
亜熱帯よりも温帯の海の方が季節による変化が大きいので、近場の海は潜る時期によっていろいろな表情を見せてくれるのです。

「ダイビングをずっと楽しむ」ためにも近場は便利

近場のダイビングスポットは、土日などの休みにちょっとした旅行感覚で行けることも大きなメリットです。
日帰りでも、現地の宿に泊まって1泊2日でも、楽しむことができます。
もちろん海に近い場所ですので、地元のおいしい料理を食べられることも楽しみと言えるでしょう。

ダイビングは、Cカードを取得することがゴールではなく、そこがスタートです。
「近場でもダイビングができる」ということは、ダイビングの楽しみ方がずっと増えることになります。
せっかく始めたダイビング、十分に楽しむためにも、近場のダイビングスポットも活用することをぜひおすすめします。

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