石垣&西表のガイドの間でブームになっている、バブルリングをベルーガみたいに横に吐き出す技

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奇麗なバブルリングを何十にも作れるダイバーに憧れる。自分もたま〜に、撮影の合間や、エキジット間際に練習してみたりするのだけど、ちゃんとできないと恥ずかしいので、なるべく他に見てる人がいないところでこっそりやってみるのだけど、なかなか上手く作れない。

今回の石垣島ロケで、ガイドを担当してくれているうなりざき石垣店の森君が、僕がマクロ撮影している合間にモデルの子を楽しませようと何度かバブルリングを見せているのに気づいていた。

それは横目で見て流していたのだけど、何やら「ブシュ!」という激しい音が聞こえたので、振り返ってみると、なんと、バブルリングが横に向かって森君の口から吐き出されていた。そして、森君の手はまるで今、カメハメ波を発したかのようなポース。

水平方向へのベルーガみたいなバブルリング 水平方向へのベルーガみたいなバブルリング 水平方向へのベルーガみたいなバブルリング

「え〜〜〜!何それ!」とびっくり。「何、何、何?ど〜やるの?どこで覚えたの?」とエキジット後に訪ねると、今石垣島や西表島のガイドの間で、この技を習得するのがブームになっているのだそうだ。

元々は、ブルーウォーターダイバーズのガイド、那須弘幸さんがマブールのガイドのアランという男性から教わって、それが石垣島のガイドの間で話題になっているのだそうだ。そういえば、YOU TUBEでこの技を使っているシーンを見たことを思い出した。

それを探し出してみると、これも石垣島のネイチャー石垣島ダイビングサービスのガイド、多羅尾拓也さんがバブルリングを作っているシーンだった。しかも、今回ラッキーな事に、この多羅尾さんとは西表島撮影初日に、偶然一緒に潜る機会を得た。実は多羅尾さんとは、10年前に、今は無き、「ダイビングフォトグラフィー」の取材で、僕が奄美大島に、フォト派ガイドの取材をしたときに、インタビューさせてもらった経験がある。それ以来の再会だった。

多羅尾さん曰く、目の前にサンゴを積み上げて、このバブルリングを上手にぶつけると、波動砲やカメハメ波のように、重ねたサンゴが崩れ落ちる。「ハゼなんかに狙いを定めて当てるとびっくりして、巣穴に引っ込む」のだそうだ。

水平方向へのバブルリング

「何てことをする!」と思う前に、「え〜やってみたい!」という思いが先攻。石垣島ロケから続いて、西表に来てからも、安全停止中やガイド担当のうなりざき西表店の森脇君がマクロネタ探してくれている合間に、ブシュ!ブシュ!と何度も練習を繰り返している。もちろん、僕が撮影している間は、横でブシュ!ブシュ!と森脇君がこの技を練習してる音が聞こえている。

笑えるのが、安全停止中のリーフの上で、二人してブシュ!ブシュ!やってるシーン。知らないダイバーがたまたまやってきて、このシーンを目撃したら、何だこいつらは?って怪訝、というか不審に思うくらいに、一心不乱に練習している。想像してみて下さい。奇麗にバブルができてるならともかく、目の前でこんな風に泡まみれになってるダイバーに突然遭遇したら、「お前はアホか」と思うでしょ。

しか〜し!、今現在の状況としては、自分はかなり上達が早いようで(多羅尾さんにも、「そんなに簡単にできるものでは無いんですよ。越智さんはスジが良い」と誉められました)、調子が良いときには、何発か連続してバブルリングが作れるようになった(自慢)。

でも、どれだけ練習してるんだよ。

ちなみに、映像は、全然できないガイドの森脇君と、バブルができてる多羅尾さんのもの。でも、多羅尾さん曰く、「越智さん目の前で緊張して、本来の50%くらいの出来映えです」とのことでした。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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