船の上での結婚式と、北のイルカたちの消息 – バハマドルフィンクルーズweek4

この記事は約4分で読めます。

水中では、イルカと二人との写真を撮影
今年のINTO THE BLUEバハマのドルフィンスイム、最終週のチャータークルーズには、日本から家族が合流。
スコット船長の家族、奥さんのロビンと娘のホーリーも乗船。

それに、船上で結婚式を挙げたいというリピーターカップルも乗船。
僕がスコットの船をチャーターして15年目、僕らの結婚15周年、ビミニ上陸、くわえて7月10日はバハマ独立40周年記念日、などなど盛りだくさんな上に、イルカたちの状況にも変化があって、一回のブログでは書けそうにないので、何回かに分けて報告しようと思う。

フロリダに到着した、息子たち

フロリダに到着した、息子たち

Week4は、先週に比べて風も弱まり、グランドバハマ島のウエストエンドに到着して、出入国手続きを済ませると、すぐにビミニ方面へ向けて出港。
その直後に、このエリアに棲息する南のタイセイヨウマダライルカのグループに遭遇した。
初日はイルカに会えない可能性が高いと思っていたので、ラッキーだった。

しばらくはこの南のグループと泳ぎ、またビミニ方面へと移動。
ビミニ到着前にも、ビミニのイルカたちに遭遇して、少しの間泳いで初日を終了した。

バハマのドルフィンクルーズ(撮影:越智隆治)

2日目、ビミニ周辺には、ドルフィンスイム目的のクルーズ船が他に2隻、それにデイトリップの船が午後から出て来ることもあり、早めにスタートしてイルカを探す。
午前中ギリギリぐらいに、透明度の良い海域でタイセイヨウマダライルカの群れに遭遇。
かなり遊びモードなイルカたちと2時間くらい泳ぎ、ランチ休憩を取り、またすぐにイルカと遭遇して3時間くらい泳ぎ続けた。

ホワイトサンドリッジのイルカたちと引けを取らないくらいに、フレンドリーなビミニのイルカたち。
息子たちも、十分満足できるくらいにイルカたちと一緒に泳ぐことができた。

母親がイルカと泳ぐのを、水面から見守る息子たち

母親がイルカと泳ぐのを、水面から見守る息子たち

1日目、2日目とイルカたちとかなり泳げたので、2日目の夜に、ゲストの結婚式を行なうことにした。
二人は、日本では挙式せずに、このドルフィンクルーズでの船上結婚式を正式な結婚式にしたいということで、事前にスコット船長に誓いの言葉を考えてもらい、指輪の交換をした。

結婚式後、皆で記念撮影

結婚式後、皆で記念撮影

式の後のパーティーでは、二人と息子たちがケーキに顔を突っ込み、こんな感じに

式の後のパーティーでは、二人と息子たちがケーキに顔を突っ込み、こんな感じに

二人の船上撮影後は、トップデッキから海に飛び込んだ

二人の船上撮影後は、トップデッキから海に飛び込んだ

船上で撮影した二人の写真

船上で撮影した二人の写真

水中では、イルカと二人との写真を撮影

水中では、イルカと二人との写真を撮影

自分たち夫婦も、15年前にスコット船長に神父さんになってもらい、誓いの言葉を交わして、船上結婚式を挙げた。
自分たちは予定していなかったのだけど、当時のゲストがサプライズで企画してくれたので、指輪も用意していなくて、僕がビーズを使って即席で作った指輪を交換した。
その後、ハネムーンカップルを祝福した事はあったけど、結婚式を挙げるのは、それ以来の事だった。

日没前、まだイルカを探している間に皆で飾り付けをして、午後8時過ぎに挙式スタート。
酔っぱらってはいたけど、僕が撮影を担当。
クルーもゲストも皆で二人の祝福をした。

3日目、この日も朝早めにスタート。
すぐにイルカたちに遭遇。
透明度は悪く、小雨も降っていたけど、イルカたちの数も多く、何度もリピートして来ているゲストの中には「今までで一番楽しかったかも」というくらいにフレンドリーだった。

バハマのドルフィンクルーズ(撮影:越智隆治)

スコット船長が、「ノチョらしきイルカがいる」と言ってきた。
自分も2日目にそれらしいイルカを目撃していたけど、少し違う印象だったのもあり、撮影にはいたっていなかった。

ノチョは、姿を消したホワイトサンドリッジに棲息していた北のイルカのグループの中でも、かなり年配のメスのイルカ。
尾びれの付け根部分に三角に切れ込みがあるので、他のイルカと比べても見分け易い。

ノチョと確認できる尾びれの手前にある三角形の切れ込み。そして、尾びれの切れ込み、この2つの特徴でノチョであることが判明した

ノチョと確認できる尾びれの手前にある三角形の切れ込み。そして、尾びれの切れ込み、この2つの特徴でノチョであることが判明した

2週間前にビミニとグランドバハマ島の間の海域で20頭ほどの北のイルカたちに遭遇したときも、目撃されていた。
しかし、今回は、ビミニのグループと一緒に行動を共にしていたわけだ。

「そんな事もあるのかな?」と半ば半信半疑ながらも、そのイルカを撮影してみた。
確かに見覚えのあるイルカ、ノチョと同じ場所に切れ込みがあった。
それでも、ビミニのイルカのグループと一緒に泳いでいたので、どうしても本当にノチョなのか、という疑問が拭えなかった。
撮影後、船に戻って、早速スコット船長にその写真を見せると、「ノチョに間違いない」との返事。

翌日には、同じ北のグループのオスのイルカ、チャブにも遭遇。
完全に、北のイルカたちと、ビミニのイルカたちが合流している様子だった。

背びれの切れ方に特徴があり、すぐにチャブだということがわかった

背びれの切れ方に特徴があり、すぐにチャブだということがわかった

個人的には、やはり透明度の高い、北のホワイトサンドリッジに戻ってもらいたいという願望もあるのだけど、35年以上ほとんど変化の無かったイルカの群れが、こんな形で生息環境を変える様子を観察することができて、とても興味深かった。

撮影した写真は、この海域でイルカのリサーチを行なっている、研究者に提供することになった。

2014年、2015年のバハマドルフィンクルーズ、お申込みの受付をスタートしています。

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
  • facebook
  • twitter
FOLLOW