タイガーシャーク ダイブクルーズに挑戦!!

Bahamas / バハマ

バハマ、冬の風物詩

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越智 隆治、宮下 洋平
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宮下 洋平
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Bahamas / バハマ

バハマ、冬の風物詩

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越智 隆治、宮下 洋平
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バハマのタイガーシャーク

彼女の名前はスマイリー

 ダイバー達に緊張が走りタイガーの接近を待つ。ブリーフィングでタイガーのアプローチの仕方をクルーが教えてくれた。 「タイガーは目を合わせると近づいてこないシャイなヤツだ、近づいてくるまで目を合わせるな!」 最初はクルーの言ってる意味がよく分からなかったが実際にタイガーと対峙してしばらくして理解できた。タイガーはレモンと違って嗅覚だけでなく明らかに視覚で獲物を認識しているようだった。ダイバーがタイガーを見つけて直視しているとタイガーは近づいてこない。ダイバーがタイガーから視線をそらしたり気付いていない時だけ背後からゆっくりと近づいてくるいやらしいヤツだ。徐々にタイガーは距離をつめダイバーに近寄ってくる。

バハマのタイガーシャーク

 ブリーフィングの時にクルーが「このポイントにはスマイリーと呼ばれているタイガーシャークがいる」と教えてくれた。

 なぜスマイリーなのか?バハマのタイガーシャーク“スマイリー”理由は簡単、彼女(今のところこの海域ではメスの個体しか確認されていない)は右口元を怪我したせいで口を閉じた状態でも口元から歯が見えているのだ。正面から見ると確かに笑って見える。でも、「笑顔」というには程遠い。何か皮肉を込めた笑いにしか見えない。そんなスマイリーが近づいて来た。いくら見た目笑っているからといっても相手はタイガー。体の側面にはくっきりと浮かび上がる虎模様、明らかに他のサメとは違う存在感があった。彼女はレモンのように餌の箱一直線ではなくダイバー一人一人を大きな黒い瞳で見回してまた見えないところへ去って行った。

バハマのタイガーシャーク 明らかに嗅覚ではなく視覚でダイバーを確認していた。ダイバーに興味があるのだ。

 またタイガーが近寄ってきたときに彼女達の目を見ているといきなり黒目が白目に変わる時がある、こんな時は要注意!この白目に見えているのはサメが獲物に襲いかかるときに自分の眼を保護するための瞬膜と呼ばれるものだ。 つまり「やる気バリバリありますよ自分は」って時にこの目をするから注意が必要。

 最初のダイビングはかなり緊張したが何本か潜るうちにクルーのブリーフィングをよく聞きルールを守れば安全にレモン、タイガーシャークを観察、撮影できることが理解できた。いままでのサメに対する考えも根本から覆されたダイビングとなった。

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