ニューカレドニア南部州 首都ヌメアと南太平洋の宝石箱、イル・デ・パン

New Caledonia / ニューカレドニア

南部州を回る、ニューカレドニア第二弾!

Photo&Text
越智 隆治
Deisign
Panari Design
Special Thanks
ニューカレドニア観光局、エアカラン、KUNIE SCUBA CENTER、ALIZE
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New Caledonia / ニューカレドニア

南部州を回る、ニューカレドニア第二弾!

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越智 隆治
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ニューカレドニア観光局、エアカラン、KUNIE SCUBA CENTER、ALIZE
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期待以上に面白い、ヌメアの海の魅力

ニューカレドニアの首都、ヌメアの海に初めて潜ったときには、モデル撮影もあった事から、定番の大物マンタとモデルの絡み、ラグーン内のポイントや、ニューカレドニアなど特定の地域でしか見ることのない、固有種の撮影を足早に行い、陸撮影に時間をかけた記憶がある。

しかし、今回はモデル無し。
とにかくヌメアの海の魅力を感じるために、潜りまくった。

ニューカレドニア、ヌメアのアメデ灯台(撮影:越智隆治)

観光客に人気のアメデ灯台。その奥のバリアリーフに人気のダイビングサイトが点在

まずは、定番のマンタ。
本来ならヌメアでのマンタのベストシーズンは、4月から9月。
取材時はシーズンを過ぎていたのだけど、人気のダイブスポット、パス・ドゥ・ブーラリ・アウトで3匹のマンタに遭遇。
しかもその全てがブラックマンタ!
ヌメアでのブラックマンタ率は、なんと8割というから驚きだ。

ニューカレドニア、ヌメアのブラックマンタ(撮影:越智隆治)
ニューカレドニア、ヌメア市街(撮影:越智隆治)

町の景色が絵になる、ヌメア市街

水深25mでシルバーチップシャークに遭遇!!

パス・ドゥ・ブーラリ・アウトは、ヌメア随一の大物スポットで、今回は、ブラックマンタの他に、10数匹のグレーリーフシャークの他、シルバーチップシャーク2匹にも遭遇。
しかもその水深は25mと浅い。
ブラックマンタは有名だけど、シルバーチップシャークにこんな浅い水深で会える事は、きっとあまり知られていないことだろう。

ニューカレドニアのシルバーチップシャーク(撮影:越智隆治)

ニューカレドニアの海のアイドルたち

ここは、マンタが出なかった場合でも、飽きることは無い。
それは、ニューカレドニアで人気のマゼンタストリークトラスや、ペインテッドアンティアスが浅い水深で、しかも逃げないで観察、撮影することができるからだ。
マクロ好きであれば、マンタ狙い、そしてマクロ狙いと2回に分けて潜りたいポイントに違いない。

ニューカレドニアのマゼンタストリークトラス(撮影:越智隆治)

カラフルなマゼンタストリークトラス

ニューカレドニアのペインテッドアンティアス

婚姻色のペインテッドアンティアス

フォース・パス・ドゥ・ウィトエは、北部の水路をさらに北上、ヌメアからアクセスできる範囲では最も遠いポイント。
風やうねりの影響を受け易く、なかなか潜りに行けないそうだが、そこで見たニラミハナダイの群れには感動した。
それまで、透明度の高さ以外には、あまり変化のなかった海中景観の中に、突如ドロップオフに宝石を見つけてしまったかのような輝きを放つ。しかも、群れだ!

ニューカレドニアのニラミハナダイ(撮影:越智隆治)

燃えるような体色に感動するNCのニラミハナダイ

ニラミハナダイは、他の海では50mくらいが定番のようだが、ここではなんと水深25mくらいから群れるというのも驚きだ。
また、学者によっては、小笠原やサイパンなどで見られるニラミハナダイとは別種とした方が良いという見解もあり、「ニラミハナダイ」と和名で呼ばない方が良いのかもしれない。

いずれにしても、この美しいハナダイを見に来るだけでも、このポイントに潜るだけの価値はあると感じた。

ニューカレドニアのスジモヨウフグ(撮影:越智隆治)

オドオドした感じがかわいい、スジモヨウフグ

ニューカレドニアのニラミハナダイ群れ(撮影:越智隆治)

宝石たちは、ドロップオフに群れていた

見渡す限りカメ! ! カメ三昧のダイビング

テパバは、前回も潜ったリーフ内のポイント。
日本人にも人気のリゾート島、メトル島の裏側にあるポイントだ。
海底には、泥を含んだ砂地が広がる。

ニューカレドニアのエレガントゴビー(撮影:越智隆治)

エレガントゴビー

透明度はあまり良くないのだけど、ギンガメアジ、バラクーダなど、様々な群れに遭遇できたり、エレガントゴビーやニューカレドニア固有のダテハゼなどマクロ撮影に没頭できたり、ウミガメとの遭遇率も高く、フォト派にはおすすめのポイントだ。

ニューカレドニア固有のダテハゼ(撮影:越智隆治)

ニューカレドニア固有のダテハゼ

しかし、それよりも、さらにおすすめなのが、その隣にあるタートルスポット。
このポイントにエントリーする前に、「何匹カメに会えると思います?」とガイドの小川さんが、その日ボートに乗船していたゲストや僕に訪ねてきた。
他のガイドたちは、「18匹」とか、「20匹!」とか言ってるので、大げさだな~と思いながら、「じゃあ、自分は13匹くらいかな」と答えてエントリー。

ニューカレドニアのアオウミガメ(撮影:越智隆治)

そのポイントにつくなり、小川さんが指差す先に、カメが1匹、2匹、3匹、……8匹、9匹、10匹!
そこまで数えるのに付き合ったところで、撮影を始めてしまったので、何匹いたか正確には覚えていないけど、優に20匹以上は遭遇している感じだった。

しかも、このカメたち、ゆっくり泳いでいるし、海底で休んでいるカメも、逃げない個体は正面からでも撮影できる。
カメオンリーではあるけど、カメ好きにはたまらないポイントだし、フォト派にも、おすすめのポイントだ。

ニューカレドニアのアオウミガメ(撮影:越智隆治)

眠気まなこのアオウミガメを撮影していると、別のカメが何回も通過していった

ニューカレドニアの軍艦・ディェポアーズ(撮影:越智隆治)

レックポイントのトーホー5は、元々日本のマグロ漁船。魚影が濃く、船内を覗き見ることもできる。周囲にはマクロ生物が点在

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