4皇が実存した新世界の海!ラジャアンパット クルーズ

Raja Ampat / ラジャアンパット

群れ、サンゴ、地形、マクロ、ナイト、マングローブ、何でもありの海!

Photo&Text
越智 隆治
Special Thanks
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Raja Ampat / ラジャアンパット

群れ、サンゴ、地形、マクロ、ナイト、マングローブ、何でもありの海!

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ラジャアンパットとは、「4人の皇帝」を意味する。

日本人ダイバーに広く知られるようになって、まだ数年。
4皇が統治した海……、アニメ「ONE PIECE」好きであれば、それを聞いただけでも「何か出て来るかも!」とワクワクしてくるに違いない。

そんな海に、やっと足を踏み入れることが出来た。
自分にとっては沢山の期待をはらんだ新世界の海に、ダイビングクルーズ船で乗り出した。

さて、行く先には、どんな生き物たちが待ち受けているのだろうか。

4皇の海への入口、ソロンへ

日本からインドネシアの首都、ジャカルタに飛び、そこから国内線に乗り継いで、マッカサールを経由し、インドネシアの島々を東へと移動して、西パプア州ソロンの飛行場に降り立った。

空港と言うより、飛行場と呼ぶ方が似つかわしい。
掘建て小屋を大きくしたような飛行場で働くポーターやタクシードライバーの顔つきが、ジャカルタで見かける一般的なインドネシア人(ジャワ人)ではなく、褐色の肌で、鼻が大きく、髪の毛が天然パーマのパプアニューギニア人独特の顔をした人々に変わる。

それもそのはず、ここは、ニューギニア島の最西端に位置している。
国は同じでも、飛行機を乗り継いだ事もあり、まったく別の国へやってきたような感覚を受けた。

ラジャアンパットの夕焼け(撮影:越智隆治)

美しい日の出や夕日に島々のシルエットがアクセントを与えてくれる

ジャカルタから合流した、ediveの平川恭さんが、空港に迎えに来たクルーズ船の現地ダイビングガイドと一緒に、20人近くいるゲストのケアをしながら、数台のタクシーに荷物とともに便乗し、今回乗船するマーメードⅡ号が停泊するソロン港へと向かった。

空港から港までは、タクシーで10分程。
ソロン港には、多くの漁船やタンカーとともに、何隻かのダイビングクルーズ船が停泊していた。その多くが海賊船のような帆船型。

それがまた、「ここは海賊船の寄港地!?」とちょっとワクワクさせてくれる。
冒険への期待は、高まっていく。

ソロンを出港!
ラジャンパットのグランドラインへ

ゲストが乗船して準備が整うと、船は、小さな島々が転々と連なる、穏やかな海を滑るようにダンペア(Dampier)海峡へ向けて北進する。
天候に恵まれたとは思うけど、3月のラジャンパットの海は、ほとんど波の揺れを感じることもなく快適な船旅から始まった。

ラジャアンパットの青い海(撮影:越智隆治)

べた凪の海でリラックスダイビング

4皇という意味を持つラジャアンパットは、ワイギオ(Waigeo)島、バタンタ(Batanta)島、サラワティ(Salawati)島、そしてミソール(Misool)島の大きな4つの島と、その周辺に点在する600以上の島々からなる。

1,300種以上の魚類、600種のサンゴ、700種の軟体生物が確認されているという、海洋生物の宝庫だ。
そして今なお、新種の生物が発見され続けている。

今回のクルーズでは、北のワイゲオ島、南のミソール島周辺の人気のダイブサイトを巡った。

ラジャアンパットの青い海(撮影:越智隆治)

生物の宝庫なのに、抜けるような透明度が楽しめる時もある

未開の海は、海洋生物の宝庫

初日や2日目に潜った、ワイギオ(Waigeo)島の南西にあるマンソワール(Mansuar)島から北東に連なる島々に点
在するダイブサイト、ミオスコンやサーディンリーフ、ブルーマジック、ケープクリでは、早速この海に生息する海洋生物の種類の多さを実感させてくれた。

この海では、定番と言っても過言ではないポントヒピグミーシーホースやブルーリングオクトパス、それに大物系ではウォビゴンシャーク(オオセ)、固有種のラジャドティーバックや、他の海ではあまり見られないテールスポットブレニー、スプレンディッドドティバックなどなど。とにかく、様々な生物のオンパレード。

ワンピースの個性的な登場人物同様に、この海で見られる生物たちも、また個性的な連中ばかりだ。

しかも、それが元気に成長を続けるハードコーラルやカラフルなソフトコーラルの中に棲息している。それだけでもワクワクしてくる。

ラジャアンパットのウォビゴンシャーク(撮影:越智隆治)

ウォビゴンシャークはどこのポイントでも見かけた

ラジャアンパットのテールスポットブレニー(撮影:越智隆治)

テールスポットブレニーは、ラジャアンパットのアイドルフィッシュ。コミカルな動きと見慣れないカラフルな体色が、目を引く

ラジャアンパットのブルーリングオクトパス(撮影:越智隆治)

ブルーリングオクトパスも頻繁に見られた

ラジャアンパットのポントヒピグミーシーホース(撮影:越智隆治)

ポントヒピグミーはラジャの北エリアで多く目撃された

ラジャアンパットのピグミーシーホース(撮影:越智隆治)

サンタクロースの呼び名がついたピグミーシーホース。この可愛らしいピグミーが見たくて訪れるダイバーもいる

地形、マクロ生物、群れ&大物系、ハードコーラル、ソフトコーラル、マングローブダイビング、地形、ナイトダイビングと、これだけバリエーションに富んだダイビングを楽しめるのが、ラジャアンパットクルーズの魅力だ。

ラジャアンパットの地形ポイント(撮影:越智隆治)

地形もラジャの売りの一つ

ラジャアンパットの地形ポイント(撮影:越智隆治)

地形ポイントにも様々なサカナたちが群れる

ラジャアンパットのマンタ(撮影:越智隆治)

マンタとも遭遇できるポイントが何カ所かに点在する

ラジャアンパットのピンジャロスナッパー(撮影:越智隆治)

ピンジャロスナッパー、普段は地味な色なのに、近寄ると、深紅に体色を変える。これも、ラジャアンパットの名物

ラジャアンパットの固有種ラジャティーバック(撮影:越智隆治)

固有種ラジャティーバック

ラジャアンパットのハイドロイドデコレートクラブ(撮影:越智隆治)

カイメンの中に身を隠す、ハイドロイドデコレートクラブ

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