オーストラリアに誕生した海中美術館。その目的とは?

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2020 年 8月1日、オーストラリア・グレートバリアリーフにあるタウンズビルに誕生した海中美術館の一部が一般公開された。この美術館は、世界的に有名な彫刻家ジェイソン・デケアレス・テイラー氏が指揮したもの。彼が手がける数々のアート作品が海中に展示されている。

Text:Nodoka Sekido

海だからこそ生まれるアート×海洋生物の饗宴!

この海中美術館は、イギリス人彫刻家ジェイソン・デケアレス・テイラー氏が、「サンゴ礁の保護と修復」を目的として作られたもの。本施設オープンに続き、2021年にパーム島・マグネティック島近海にてテイラー氏のアート作品を展示・公開する予定だ。
また、彼が手がける海中美術館はすでに現在メキシコとスペインにもあり、タウンズビルにおける本施設は南半球では初の誕生となる。

海中に展示されている展示物は、海洋生物に悪影響を与えないステンレスと中性pHといった特殊素材で作られており、年月をかけてアート作品にサンゴが繁殖し、魚たちのすみかとなることでまた違った作品の顔が見られる。

現地への渡航がままならない今、クイーンズランド州政府観光局より公開された動画が以下である。

展示されているアート作品の一部をご紹介

【オーシャン・サイレン(Ocean Siren) 】

本プロジェクトで唯一海上に設置されたモニュメント「オーシャン・サイレン」は、タウンズビル湾岸に設置されているためビーチからも見つけることができる。先住民族をモデルにしたモニュメントにはLEDライトが装飾されており、日没後、近海のデイビスリーフ測候所で観測される毎日の平均海水温度を反映して色付くものだ。通常は温度に合わせて青や黄、高温の場合はサンゴが危険な状態になることから警告を示す赤が点灯される。

【コーラル・グリーンハウス(Coral Greenhouse)】

この作品はタウンズビルの岸から80km離れたジョン・ブルーワー・リーフに位置し、シュノーケリング、もしくはダイビングで訪れることができる。海底には、ビニールハウスを模したステンレス製の建造物や植物型のモニュメント、グレートバリアリーフを守る様々な人の像が設置され、サンゴ礁の保護と修復の重要性を表現している。

オーストラリアは、地球に優しい取り組みがスタンダードとして行われている有数の国。中でも、今回この海中美術館が誕生したクイーンズランド州は国の1/4の面積を占め、ゴールドコーストやグレートバリアリーフなど数々の人気観光地を有する州である。
現在は渡航が難しいものの、解禁後のウィッシュリストとしてぜひ追加しておきたい。

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