海を愛する人のメモリアル・ストーリー(第4回)

陸は亭主関白、海はかかあ天下!? ~ダイビングで夫婦円満、家族団らん~

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沖縄旅行にやってきた、和葉ちゃん(8才)、パパ、ママ3人の土沼ファミリー。

海遊びをするため、恩納村のダイビングショップ「ブルーリーフ」のボートに乗り込み、緊張しながらも期待に胸躍らせているところまでは3人とも同じだが、エントリーしてからやることは皆それぞれ。

パパはこの日が生まれて初めての体験ダイビングで、250本経験のあるママはファンダイビング。
そして、娘は初めてのシュノーケリング体験だ。

こんな不思議な沖縄海遊びとなったのは、夫婦仲がこじれたからだとか……。

あくまでママから言わせれば、パパが悪いのだそうだが(笑)、筆者から言わせれば、大人なパパが大いに反省してみせ、歩み寄る。

すると、独身時代、毎週のように伊豆に通うほどダイビングが大好きだったママが、許す代わりにつきつけた条件が、

「潜らせてくれるなら許す」

というのも、亭主関白で硬派なパパにとって、ダイビングは、サーフィンのようなナンパなイメージがあり、「こんなチャラチャラしている遊びはいかん」と、これまでずっと潜る許可をもらえなかったからだ。

ダイバーが長期間、潜れなければ確かに爆発しても仕方ない! ……と、夫婦にはいろんな事情があるとは思いつつも、ダイバーびいきの身としては、パパを一応責めておこう(笑)。

そんなこんなで、恒例の沖縄旅行を利用して、2012年に7年ぶりのファンダイビングをすることになったママ。

でも、せっかくだから、自分だけでなく、家族みんなで海を楽しみたいとタイミングを見はからい、この夏やっと、パパは体験ダイビング、まだ海中は怖い和葉ちゃんはシュノーケリングに挑戦することとなったというわけだ。

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ボートに乗り込む土沼ファミリー

変わらない海に癒される
ママのファンダイビング

ここ最近、年に一度の沖縄旅行でしか潜らないママだが、そこは昔取った杵柄。
潜ってしまえば、呼吸もフィンキックも中性浮力もすべて体が覚えている。

「海の中は変わらないな~」「やっぱり気持ちがいいな~」としみじみ。

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水面でシュノーケリングを楽しむ和葉ちゃんとパパに手を振るママ

久しぶりにダイビング復帰した時も、「こんな楽しいことはもうやめたくない。細く長く潜り続けていきたい」との思いを強くしたママだが、それにはパパの理解が必須。

そんな思惑もあってパパを体験ダイビングに誘ってみたわけだが、さて、ダイビングを気にいってくれるだろうか……。

Cカードを取りたい!
すっかりハマったパパの体験ダイビング

ママの不安をよそに、沖縄の海を目の前にして、パパはノリノリだった。

親指と人差し指をスリスリしてエサをあげるふりをすると魚たちに囲まれて、テレビで見たことのあるニモともご対面。
巨大シャコも興味深い。

すっかり、美しい沖縄の海と初めて味わう無重力にすっかり夢中のように見えたが、実は本音は少し怖かったよう。

「本当にきれいでした。でも、息ができない世界はやっぱり怖い。正直、景色を楽しむ余裕はなかったです……」

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普段、なかなか一緒に遊ぶことができない和葉ちゃんともシュノーケリングを楽しんだ。

父子の楽しいひと時

父子の楽しいひと時

陸では口うるさいママも、水中では静かなのもいい。

「ダイビングは思ったよりチャラくないし、仲良しの象徴という感じで、こんな家族のコミュニケーションも素敵ですね。夏までにCカードを取りたい!」

どうやら、これで土沼ファミリーのダイビングライフの見通しはよさそうだ。

そんなダイビングを楽しむパパとママと水面から見ていた和葉ちゃん。
シュノーケリングは楽しかったかな?

私もママと潜りたい!
シュノーケリングデビューの和葉ちゃん

初めてシュノーケリングに挑戦した和葉ちゃん。

船上でスノーケルの使い方を教わる和葉ちゃん

船上でスノーケルの使い方を教わる和葉ちゃん

最初はおっかなびっくりエントリーしたが、頼もしくて優しいインストラクターのお姉ちゃんのおかげですぐに海に慣れた。

「泳いでいたら、すぐにロクセンスズメダイってお魚がいっぱい寄ってきてくれた。あと、ママたちがダイビングをやっているのを上から見ることができて、ママがとってもダイビング上手だったよ! 私もママと一緒に潜ってみたい」

あれ? パパは? (笑)

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体験ダイビングで水底近くを泳ぐパパとそれを見守るバディのママ。さらに、水面では、和葉ちゃんがシュノーケリングを楽しんでいる

ストレスもなく、フィンキックや中性浮力も様になっているパパ。
ダイビング初体験としては、はっきり言って、とても上手だ。

内心ママもそう思ったが、エグジット後、思わず「あなたの泳ぎ、かたいのよね~」と言ってしまったのは、ダイバーの大先輩のプライドなのか、はたまた、積年の夫婦生活が生んだなにがしかの思いからなのか……。

「妻のダイビング姿は初めて見ましたが水を得た魚のようでした。普段見ない一面を見た気がします。でも、やり始めたら、自分の方がうまいはず。娘にカッコいい姿を見せたい」とパパもめげていないどころか張り切っている。

ママも「夫婦円満になるならぜひダイバーになって欲しいです。でも、私の方がずっと経験豊富だから上に立てるかも。ふふふ」

陸と海での夫婦の立場は逆転しそうだ。

海のメモリアル・ストーリーを
家族だけの映像に残す

土沼ファミリーの沖縄“海のメモリアル・ストーリー”映像がこちら。

■土沼ファミリー「沖縄・夏の想い出」(ショートバージョン)

パパがダイバーになったら、今度は和葉ちゃんにもダイビングをやって欲しいとママは願っている。

「ダイビングは教育にもよいと思います。ダイビングは競争がなくて、レベルの低い人に合わせて、思いやって潜る優しい遊び。そういうところを学んで欲しい。また、自然は楽しいけど怖いということも教えたい。特に“やめる勇気”を子供のうちに知っておいて欲しいです」

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「家族全員が写る映像を残す機会はなかなかない。おかげさまで、音楽とキレイな映像で楽しい思い出を記憶以外に表現していただきました」という、思い出が詰まったDVDを見返して、この夏、ぜひパパがダイバーデビューしていますように。

また、何年後かの夏には、今度は、親子3人でのファンダイブをメモリアル・ストーリーとして残せますように。

家族全員でのダイビングデビューが待ち遠しい。

(構成・文/寺山英樹)

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陸では亭主関白、海ではカカア天下となりそうな夫妻

■海を愛する人のメモリアルDVDの制作・販売
JK Wave(ジェイケーウェーブ)
http://jk-wave.com/

(撮影協力)
恩納村 Blue Leaf

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writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.jp/profile
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal


Instagram
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