エアがなくなったらと思うと怖いんです

学生時代、わしはダイビングクラブの副主将だったのじゃが、
主将とともにストレスダイバーになってしまった
(主将と副将がストレスダイバーのクラブって……)。

特に主将のストレスを抱える原因がお主に酷似しているので紹介する。

学生のダイビングクラブが集まって行なわれるフリッパー大会というのがあるのじゃが、
主将はダイビング時と同じ装備でプールを泳ぐ種目に出場。
途中まで順調に泳いでいたのじゃが、
何と突然レギュからエアがこなくなってしまったのじゃ。

これでレギュレーターが信じられなくなってしまった主将は、
潜るごとに”エアストップ”に対する恐怖心を抱くことに。

浅い時はまだ大丈夫なのじゃが、水深20㍍を超えると心臓バクバク。
「もし、今エアが止まってしまったら……」という思いが膨らみ、
もう上がりたくてしょうがない。浅瀬に来ると何とかひと安心。
これでは、何のために潜っているのかわからない。

そこで、エアストップに対する恐怖心があるなら、
エアストップになっても大丈夫な状況をまずは作ることにしたのじゃ。
つまり、わしが常に側にいて、
いつでもオクトパスを渡せる状況にしたのじゃよ。

“自分の事情をわかってくれて、いつでもエアを供給してくれる状態”。

この対処法が効を奏し、ストレスはなくなり、その経験が自信となり、
わしが離れてもまったく問題ないようになったのじゃ。

なので、お主も、同じように、まずは事情をわかってくれるバディと共に潜り、
「まあ、エアストップしてもオクトパスがあるし、
それがダメでもバディがくれるさ」と気楽に潜るのじゃ。

また、レギュに対する漠然とした不安は、
レギュの構造を理解することでも緩和されるぞ。

さらに、水中でストレスを感じたら、
“吐くことを意識した”深呼吸を心がければストレスは軽減されるはず。
ストレスの多くは現実より頭の中で生み出されるもの。
まずはストレスの低い穏やかな海で、ぜひダイビングを再開してほしい。
気楽に楽しめばきっと大丈夫なはずじゃよ。

それにしても、わしも経験あるがレンタル器材の不備。
潜る前に特にレギュレーターの呼吸確認は絶対に行なうべきじゃのう。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
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〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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