インド洋に浮かぶ島々 モルディブ

Maldives / モルディブ

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Photo&Text
鍵井 靖章
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鍵井 靖章
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インド洋に浮かぶ島々 モルディブ

インド洋にポツンと浮かんだ椰子の木と白い砂の小さな島々。ダイバーの憧れの国・モルディブ共和国。上空から青い海に描かれた円形の環礁を眺めているとモルディブの名の由来が古代インドの言語、サンスクリット語の”Malodheep”「島々の花輪」であることに納得する。モルディブに住んでいた当時、ゲストによく「こんな小さな島で暮らすことがよくできるね?」と尋ねられることがあった。確かに、小さな島での生活は単調で退屈なように思われるが、周囲に広がる素敵な海を知ることで、僕の遊び場は無限の広がりをみせた。

インド洋に浮かぶ島々 モルディブ

島の周囲を歩いていても、
水面からたくさんの魚たちがよく見える。

私が住んでいた島はインド洋に浮かぶ島々 モルディブ南マーレ環礁の東南に位置するBiyadoo Island(ビヤドゥ アイランド)。1周歩いて約10分程の小さな島だった。その周囲には自然のサンゴ礁で形成されたモルディブでも有数のハウスリーフを持ち、一日中スノーケリングやダイビングを楽しむことができる。海の中へ入っていくと温かな青い水が全身にまとわりつく。水面のゆらめきの光が輪となり浅い水底で私から遠ざかっていく。マスク越しに水中を覗いてみるとコバンアジやギンユゴイの仲間などが泳いでいる。南の島の魚たちはのんびりとして、私のことなどあまり気にする様子がない。ツバメウオやエイ、そしてツマグロというおとなしいサメの仲間も集団で、もしくは波打ち際で泳いでいる。彼らは外敵の少ない島の浅瀬で成長し、外洋へと旅立つ時を待っている。厳しい自然の中で生きていく彼らにとって、ここはそれまでの安全なゆりかごなのだ。

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