トンガのザトウクジラ

Tonga / トンガ

南太平洋 トンガ王国

Photo&Text
越智 隆治
Special Thanks
West Australia Travel & Dive Centre
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Tonga / トンガ

南太平洋 トンガ王国

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越智 隆治
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南太平洋トンガ王国のザトウクジラ

今まであちこちの海でザトウクジラの撮影を行ってきた。しかし、これほど近くで、こんなに長い時間ザトウクジラの親子に遭遇できた海はなかった。ブリーチングにペクトラルスラップ、スパイホップ。 大型鯨類の中で、一番アクロバティックな行動を見せてくれるザトウクジラ。ダイバーにとっても一番馴染みのあるこのクジラを、水中で、しかも目前で見れる可能性のある海があった。南太平洋唯一の王国トンガ。この海は凄い!

トンガのザトウクジラ

クジラ遭遇条件の良いトンガの海

学名に「大きな翼」トンガのザトウクジラという名前を冠するザトウクジラ。鯨類最長、約3mの長さを誇る胸びれが、海中を舞う巨鳥のように優雅に見えることからつけられたのだろうか。最近では多くの地域でこのザトウクジラとのスイミングが規制される中、トンガ王国のババウ諸島は、一般のウォッチャーでも普通にクジラとのスイミングが可能な、世界でも希少な場所でもある。2004年8月、約3週間の日程でババウ諸島に滞在。水中でのザトウクジラ撮影を行った。実際には、合計で17日間海に出て、水中でクジラの撮影に成功したのは14日間。天候不良などで海に出れなかった日は4日間。海に出た日でクジラの水中撮影に成功した確率は82.3%、海に出れなかった日も合わせると66.6%。これは「ザトウクジラ撮影」としては、かなり高い遭遇率であると言えるだろう。
今までババウに来たことのある海外の水中カメラマンなどに聞くと、僕の遭遇率が信じられないと口々に言う。現地でも、撮影から戻ってきた僕に、ホエールウ ォッチングを行っているセーリングサファリのNZ人オーナーのジョンが「今日はどうだった?」と聞くのに対して、「今日も凄かった、凄く良かった」と連日答えるので、「お前は良くなくても良かったって答えてるんじゃないのか?普通、カメラマンは毎日今日もだめだった、昨日もだめだったって言う奴ばかりなのに」と呆れられてしまった。何度かこの海に来たことのある友人のアメリカ人水中写真家、トニー・ウーにも「タカジの経験した事が普通だと思ってはいけない。それはかなりラッキーだ」と言われた。

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