ポンペイ ブラックマンタが住む神秘の島

Pohnpei / ポンペイ

憧れの島

Photo&Text
越智 隆治
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Pohnpei / ポンペイ

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ブラックマンタが住む神秘の島

ミクロネシアの中でも、もっとも神秘的な島、ポンペイ。陸には、海上都市のナン・マドールなど、謎に包まれた遺跡が残る。
熱帯雨林に覆われたこの島の海には、 他のミクロネシアではあまり見ることのできない、ブッラックマンタとの遭遇が期待できる。

ポンペイ ブラックマンタが住む神秘の島

憧れの島

ミクロネシアの中でも、ポンペイ ブラックマンタが住む神秘の島僕は特にこの島に強い思い入れを感じる。それは、もうかれこれ15年以上前、初めて自分の意志で海外に潜りに行く地として、ポンペイを選んだからだった。初めてポンペイを訪れた時、狭い滑走路に着陸するために島の周囲を旋回する飛行機の窓から目にした島々を覆い尽くす熱帯の密林と、この島の象徴であるソケースロックは、まだ今のように旅慣れてない僕の感受性を大いに刺激してくれた。「この島には、何かがある」。そんな期待感を抱かせてくれるに十分なこの岩山の偉容は、以来、僕の理想とする南の島のイメージの中でも、常に象徴的な存在として心の中にあった。  
そして10年程前、作家の池澤夏樹さんが著した児童文学小説「南の島のティオ」に出会った。そこには、まさに僕が思い描く南の島のイメージの一部分が凝縮されていた。架空の島で起きる不思議な出来事を綴った小説だが、一度訪れた人であれば、ポンペイがこの島のモデルになっているのがわかるだろう。小説の中でソケースロックはクランポク山と名前を変えている。本の中の10編のお話は、それぞれに神秘的で魅力に満ち溢れている。モデルとなった島を知っているからこそ、さらに神秘性が増すというのも、ポンペイが実際に持つ不思議な雰囲気のせいだろう。  
以来、増々僕の中でポンペイに対する思いは、募っていった。毎年訪れるマーシャル諸島に向う機内から、いつも目にしていたこの島の風景は、他の南の島とは 違う憧憬を僕に与えてくれた。

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