タイガーシャーク ダイブクルーズに挑戦!!

Bahamas / バハマ

バハマ、冬の風物詩

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越智 隆治、宮下 洋平
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宮下 洋平
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Bahamas / バハマ

バハマ、冬の風物詩

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越智 隆治、宮下 洋平
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宮下 洋平
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2011年1月、タイガーシャークのノーケージダイビングに挑戦した。

 タイガーシャークといえば日本のダイバーからは海のギャングというイメージのため敬遠されがちだが、そのタイガーシャークを餌でわざわざおびき寄せ、そこにノーケージデダイビングをするという日本の常識が覆されるダイビングスタイルをリポートする。

バハマのタイガーシャーク

オールブラックス!?

 ダイビングの前に入念なブリーフィングを行う。ブリーフィングではシャークダイビングを安全に行うための注意事項を参加者みんなで確認し合い、エントリー、エキジットの仕方、海底での待機姿勢、サメへのアプローチの仕方などを理解して、さぁサメが待つ海へダイビング!! ダイバー皆さん頭の先からフィン先まで真っ黒け。この真っ黒スタイルがシャークダイブの必要最低限のスタイル。タイガーシャークはカラフルなものに、興味を持つらしく、とにかく日本出発前に機材を全て黒で統一してくれと連絡を受けていた。

バハマのタイガーシャーク

 最初のダイビングポイントはタイガービーチと呼ばれる水深5mほどの砂地のポイントだ。停泊するなり、魚肉ミンチの入った大きなタンクに、ホースで海水を流し込み、それをかき混ぜて、排水口のホースから海へと排出を続ける。ボックスに入ったベイト(魚肉)が、船尾から海底に吊るされて、サメを呼び込む体勢はあっと言う間に整った。そしてにおいを嗅ぎ付けたサメたちがすかさず姿を見せる。タイガービーチと言っても、すぐにタイガーが出現するわけではなく、最初に姿を見せるのは、レモンシャーク。体長は3m。それが多いときには、100匹近くもやって来るのだ。ダイブデッキのエントリーポイントはすでにレモンシャークだらけ。

 サメが背びれを出して泳いでいる海へのエントリーは最初皆が躊躇した。しかし、慣れたガイドが先頭を切ってエントリーすると、皆、勇気を出してジャイアントでエントリー、すかさず海底にタッチダウン。乱れる呼吸を整えつつシャークダイビングが始まった。

 海底に着いて辺りを見回すと周囲はレモンシャークで埋め尽くされていた。レモンはタイガーに比べればかなり安全とは聞いているが何十匹ものレモンに囲まれるのは気持ちのいいものではなかった。

 しかし、しばらくレモンの撮影をしながら彼らの行動を観察していると、レモンはダイバーの存在は全く気にせず餌の入ったボックスにめがけて突進していた。明らかに視覚ではなくて嗅覚で獲物を探しているようだった。

 しばらくレモンの撮影をしているとダイバーの周りを遠巻きにしてゆっくり泳ぐシルエットが見えてきた。タイガーだ、タイガーシャークの登場だ!!

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