海洋民族の末裔・パラオの新しい匠たち
Palau / パラオ
Rainbow's End × Day Dream
Palau / パラオ
Rainbow's End × Day Dream
- Photo&Text
- 鍵井靖章
- Special Thanks
- DayDream Palau daydreamSPIRITS
Rainbow’s End × Day Dream
今回のDay Dream PalauのWEB-LUE取材は全てパラオ人ガイドで行った。彼らの名前はモーイ、スター、ボボイ。大きな体躯は似ていても、性格の全く異なる3人。Day Dream Palau代表・秋野大さんが、日本人スタッフと同じように活躍する彼らを是非、紹介したいということだった。「ゲストへの対応、ガイド力はもちろんのこと、とにかく、彼らの海に対するセンスは、僕らに真似ができないんです。やっぱり海洋民族としての血なのでしょうか?ほんと、それ以上は説明がつかないんですが、良いものを持っているんです(笑)」と、秋野さんの言葉で今回の取材は始まった。
青い窓に浮かぶギンガメアジの軌道
取材初日、1本目のダイビングポイントはシアス・トンネルだった。ガイドを担当してくれたボボイは、エントリーの前に「もしギンガメアジが深い場所にいたら、少し浅い方に来るようにするね」とポツリと言った。きっとペットボトルで音を出して誘き寄 せるつもりでいたのだと思う。壁沿いに潜降して、ボボイに導かれるままにトンネルの中に進入した。水深35m付近にギンガメアジの群れを発見した。上から見て、「少し深いかな?」と思い、ボボイの方を眺めると、もう1台の私の水中カメラを抱えたまま、静かに中性浮力をとっている。「あと少しギンガメアジを上げてもらっても良いのに……」と思いながらも、私は撮影を開始した。そして思い切って少し深度を下げてみると、大きな青い窓の中と外を行き来する魚群が浮かび上がっていた。地形と魚群が織り成すパラオならではの景色がそこにはあった。