トニー・ウーのパプアニューギニア

トニー・ウーのパプアニューギニア

今まで会った人たちの殆どが共通して僕に聞く質問がある。それは、「どこのダイビングスポットがお気に入りですか？」。意外とこの質問に答えるのは難しい。「どの海も好きだよ」は、答えになっていないらしい。
「撮りたい被写体によって行く海が違うんだよ」と言っても納得してくれる人は少ない。世界各地で潜っていると、千差万別の生き物や水中シーンが見られる。浅瀬で目を凝らしていると、ひょこっと何かが動く。目で追ってみるとペアであったり、面白い行動をしてたりする。僕流ダイビングスタイルはあまり動かないで、じっと腰をすえて撮影する。呆れてボートに上がってしまうダイバーがいても、長時間の潜水で体温を奪われてしまっても、面白い生き物がそこにいれば時間を気にせず、エアが続く限り撮影に集中する。水に溶けてしまうのではないかと思う程、海の中が大好きだ。

僕が毎回潜っても楽しめる場所、 パプアニューギニア

質問は答えない限り続く。「強いて言うなら、どこ が好きですか？」。場所の名前が欲しいのだ。僕は、毎回潜っても楽しめる場所、「パプアニューギニア」をあげる。そして、決まって次の質問を投げかけてくる。「何故？」 パプアは、46万平方キロメートルの広大な土地に、人口はたったの600万人以下しかいない。ここは、まだ手つかずの海や大陸が残っている。

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