豪快さと優しさ、西表島の海に
Iriomote Island / 西表島
男らしいハードな海と女性的で優しい海
Iriomote Island / 西表島
男らしいハードな海と女性的で優しい海
- Photo&Text
- 越智 隆治
- Special Thanks
- ダイビングチームうなりざき西表
- Design
- Panari Design
マンタポイントでは7匹のマンタが乱舞!
2日間の“オガン”ダイブの翌日は、西表島本島周辺を潜る。最初に訪れたのは、サンゴのリーフに亀裂が走り、スイムスルーの迷路のような地形が面白い、ブルーラビリンス。この迷路、遊びで潜ったら、きっと相当に楽しそうだ。スキルが伴えば、この中で、水中鬼ごっことか楽しめそう。ここで、地形を堪能しながら、最後には浅いガレ場でマクロウォッチング。
曽我君が見つけてくれたのは、オランウータンクラブ、ピカチュウウミウシの愛称を持つ、ウデフリツノザヤウミウシ、トウモンウミコチョウ、ムラサキウミコチョウ、カンムリベラの幼魚、キンチャクガニなどなど。
マクロを堪能した後は、鹿の川、中の瀬ポイントでマンタ狙い。先に入っていたボートから5匹はいる!との情報を受けて急行。エントリーすると、こんもりと盛り上がった、サンゴの根がいくつもある、グランドキャニオンのような地形の上をマンタがゆっくりと移動しているのが確認できた。それも、1匹ではない。あっちにも、こっちにも。数えると一度に7匹が自分の視界に確認できた。マンタのポイントにしては、透明度もめちゃめちゃいい。しかも、他にボートもいなくて、独占状態!カメラマンとしてのテンションは上がりっ放しだ。
ここでのマンタは、3月から5月の春先が狙い目だとか。遭遇率は7〜8割。しかし、それが夏になるとほとんど見かけなくなるそうだ。過去には最高8匹を確認した事があるそうで、今回はその数に匹敵する個体数だった。ここのマンタは石垣島のマンタスクランブルでも同じ個体が確認さているという。向うのシーズンは夏の終わりから、秋にかけてだから、時期によって、このエリアを回遊しているのだろう。
内湾でじっくりマクロ
前半で大物系を順調に撮影できたので、後半はマクロを集中して撮影することにした。潜ったのは,Gスポット(名前の由来が気になったのだが、ポイント名を付ける当時、サザンオールスターズの「マンピーのGスポット」という歌が流行っていた頃だったかららしい)、外離れ南、T’sエリアなどの内湾。
流れも無く、穏やかなポイントが多いから、じっくりとマクロ撮影するのにおすすめなポイントが数多く点在している。マクロは写真で紹介。
短い滞在でも、様々なバリエーションに富んだダイビングが楽しめる西表島。今回の滞在では、コンディションにも恵まれて、取材は順調にすすんだ。しかし、それはコンディションのお陰だけでなく、うなりざきのガイドの多くが、若いにも関わらず、西表でのダイビングガイド歴が10年以上、または近くのキャリアを持ち、的確なガイディングや操船をしれくれた事も大きかったと感じる。
多くのダイビングサービスで、オーナーガイドが一線で頑張る中、このうなりざきというサービスは、若くして、信頼感のある成長を遂げている多くのガイドがいることを実感させられた取材でもあった。