極彩色の奄美大島 北部
Amami / 奄美大島
Diver in Wonderland by Neverland
- Photo&Text
- 越智隆治
- Model
- 稲生薫子
- Edit
- 町田直子
- Special Thanks
- ネバーランド
- Design
- 中村孝子
Amami / 奄美大島
Diver in Wonderland by Neverland
- Photo&Text
- 越智隆治
- Model
- 稲生薫子
- Edit
- 町田直子
- Special Thanks
- ネバーランド
- Design
- 中村孝子
不思議の国のちょっくん
奄美大島北部のダイビングポイントが集まる笠利湾。そこで出会った海の生き物たちは、普通に案内されたら、見慣れたいつもの魚たちだった。
だが今回は、すべての生き物たちが、まるで魔法にかけられたかのように擬人化され、今にも僕に語りかけてきそうな、不思議な感覚にとらわれた。一体何が起こったのか……。
彼には、一種独特の不思議な雰囲気がある。「あの、『ちょっくん』って呼んでもらってもいいですか?」初対面で、突然ネバーランドのオーナーガイド・古田直基さんにそう言われて、「あ、はい、じゃあ、ちょ、ちょ、ちょっくん」と、たどたどしく彼をそう呼んだ。その出会いの挨拶からすでに、僕は魔法にかけられていたのかもしれない。
それからの僕は、どのポイントに潜っても、すっかり彼のペースだ。普段ガイドが水中で魚の名前を書くスレート。しかし、ちょっくんが書くのは魚の名前ではない。
「蛍を眺める家に着いたぶんぶくん」
「松たか子もびっくりの透明感」
「妖怪クジャクババァ」
「雪山に咲く母親の病気が治る花を、魔女から取りに来た兄弟」
最初は、「一体何を書いているんだ?」と少し戸惑ったのは事実。しかし、いつの間にかそれを見ずにはいられないほど気になっている自分に気づいた。「これは何かの呪文なのか?」この呪文、同じ魚のことでも、いつも書く内容が違うから厄介だ。