初心者にもわかりやすいダイブコンピュータと減圧症の話-TUSA IQ850開発者インタビュー

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これからのスタンダードとなるダイブコンピュータ・IQ-850

ダイブコンピュータの新しいスタンダードを

いぬたく

今村さんが大切とおっしゃっているようにIQ-850はコンパートメントごとにたまった窒素の量を表示しているわけですが、他のメーカーさんがこういった表示をしないのはなぜだとお考えでしょうか?

今村

昔、近い発想の製品があったのですが、今はないのは開発コストがかかるから、というのはあると思います。あとは「無減圧潜水時間を守ればいい」という教育がされていますが、その考え方が危ないということに気づいていない方が多いんだと思います。

いぬたく

なるほど。

今村

例えば富士山に登っても、高山病になる人もいれば、ならない人もいます。減圧症も一緒だと思うんですね。特にインストラクターやガイドの方は、「来たお客さんがもしかしたら減圧症にかかりやすい人かもしれない」という可能性を考えなければいけないですよね。そういうことを考えたら、本当は安全マージンって十分に取らなきゃいけないんです。

ダイブコンピュータと減圧症の話(TUSA IQ850)

今村

とにかく、「無減圧潜水時間を守ればいい」という考え方が減圧症を増やしているので、そこから脱却しないといけないんです。今までのダイブコンピュータでは出来なかったのですが、IQ-850なら安全ラインをより正確に把握できると思います。いぬたく減圧症にならないように、考え方を変えていかないといけない時代なんじゃないかということですね。

初心者ダイバーにこそ分かりやすいIQ-850

今村

ただ、今はこういったダイブコンピュータを作るにはとても手間がかかるし、残念ながらかけたコストを回収できるほど市場にも認知されていないんですね。

いぬたく

今村さんが大事だとおっしゃっている「無減圧潜水時間だけ見るのではなく組織ごとの違いを考える」というのは、IQ-850でなければ確認できない点ですね。つまり、今村さんの設計理念をストレートに形にしたダイブコンピュータがIQ-850というわけですね。

ダイブコンピュータと減圧症の話(TUSA IQ850)

今村

はい。IQ-850のバーグラフを見ているだけで、直感的にダイブコンピュータがどういう風にできているのかが分かって、減圧理論が分かるようにできているんですね。その仕組みに詳しくない人に使ってもらっても、「あ、こういう風になってるんだ」と分かってもらえるのがIQ-850だと思っています。ですから、初心者さんにこそぜひ使ってほしいですね。

いぬたく

なるほど、よく分かりました。

今村

もっと詳しい話を知りたい方はTUSAホームページ上の「減圧症の予防法を知ろう」を是非読んでいただければと思います。だんだん理解していただいてる方も増えてきているので、いつか世の中のダイブコンピュータはこっちが主流になるんじゃないかなって願っているんですよ。

初心者にもわかりやすいダイブコンピュータと減圧症の話-TUSA IQ850開発者インタビュー

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