四皇の愛でし海 ラジャアンパット
Raja Ampat / ラジャアンパット
インドネシア 四皇の愛でし海
Raja Ampat / ラジャアンパット
インドネシア 四皇の愛でし海
- Photo&Text
- 古見 きゅう
- Design
- Tomato
- Special Thanks
- World Tour Planners
インドネシア 四皇の愛でし海
昔々インドネシアの最東の地、イリアンジャヤの西部に点在する島々には、隣島ハルマヘラより舞い降り、魔法など特別な力を持つ王が存在したという。戦乱の時代その王達が各国との戦いから護り抜いた海は、後にラジャアンパット(4人の王)と呼ばれるようになった。古の伝説が息衝く未知の海域へ旅が幕を開ける。
原始の海に出会う
秘境。そう聞いただけで、一体どこに存在するのか? そこには何があるのか?さまざまな事を想像し、思いを馳せ、普段は胸の奥にひっそりと閉じ込めている好奇心や冒険心が剥き出しにされてしまう危険な言葉。様々な情報が揃った現代では秘境と称される海は数少ない。しかしラジャアンパットは間違いなくその部類に入るだろう。日本を出発し、ジャカルタ、マカッサルなどを経由しイリアンジャヤの西端、ラジャアンパットクルーズの拠点となるソロンへ到着した。
長旅の疲れなどすっかり忘れ、そそくさと器材を用意してチェックダイブに向かう。秘境への第一歩。胸が高鳴る瞬間だ。ファーストエントリーはBATANTA島のポイント「Tj Makoi」緩やかな流れるスロープを滑りながら進むとフュージュラーの団体が狂ったように泳ぎ回っている。何か大型のアジにでも追われているようだ。そしてよく目に付いたのが実にカラフルな美しいサンゴ。ソフトコーラルはピンクやオレンジの絵画。ハードコーラルは自然という名の高名な作家が創りあげた彫刻。ラジャアンパットの海はまさに天然の美術館。全く荒れていない海のあるべき姿がそこにはあった。翌日からのダイビングも否応なしに期待が高まる。