摩訶不思議なタオ島の海
Thai Tao / タイ、タオ島
摩訶不思議なタオ島の海、
へんてこワールドを満喫!
Thai Tao / タイ、タオ島
摩訶不思議なタオ島の海、
へんてこワールドを満喫!
- Photo&Text
- 鍵井 靖章
- Design
- PanariDesign
- Special Thanks
- サムイダイビングサービス たおみせ
摩訶不思議なタオ島の海、へんてこワールドを満喫!
マレー半島とインドシナ半島に挟まれたタイ湾は、 外洋からの影響を受けにくい閉鎖的な海域になっている。 日周潮汐も1日に一度しかなく、潮の変化が少ないために、 生き物たちの溜まり場になっている。 そのような理由からか、生息する生き物たちが、他のエリアに比べて、少し様子が可笑しい。 例えば、魚類種はそれほど多くはないが、同種の魚が異常に繁殖していたり、 また個体がかなり大きかったりする。 そのほかにも、大物ポイントでの魚群の大きさや ジンベイザメとの遭遇確率などは、他の海とは明らかに異なる。 今回は、そんなタオ島の摩訶不思議な世界に、ぐっぐっ! と接近して撮影してみた!
海中山脈からのハッピーなプレゼント!
3~4月は、アンダマン海もタオ島も海のベストシーズンに当たる。特にタオ島は晴天が続く日がほとんどで、楽園としての顔を覗かせる。また海中も魚影の濃さは半端ではない。大物ポイントと呼ばれる「チュンポン・ピナクル」「サウスウエスト・ピナクル」「セイルロック」などでは、キンセンフエダイ、ホソヒラアジ、イエローバンド・フュージュラーなどが視界を遮るほど、ごっちゃりと群れている。5月以降になってくると、ヤイトハタやツムブリ、コガネアジなどが捕食を繰り返すためか(?)その群れの規模はどんどん小さくなっていく。海の季節も巡る。
また、この3つの大物ポイントは、海中山脈のような地形も見応えがある。エントリーして俯瞰で眺めると、まるで空を飛びながら、ヨーロッパの山々を見下ろしている気持ちになる。そして深度を下げていくと、根の上や側面に、センジュイソギンチャクの群生やブラックコーラルの森など他では見られない景観が続く。そして、この海中山脈には、ジンベイザメが泳ぎ来る可能性がある。一度、出現すると数日間は居つくことも多く、出会える可能性がぐんと高くなる。もちろん、絶対というわけではない。しかし、タオ島の海は、時折、本当にハッピーなプレゼント(出会い)を与えてくれる。