ニューカレドニア南部州 首都ヌメアと南太平洋の宝石箱、イル・デ・パン
New Caledonia / ニューカレドニア
南部州を回る、ニューカレドニア第二弾!
New Caledonia / ニューカレドニア
南部州を回る、ニューカレドニア第二弾!
- Photo&Text
- 越智 隆治
- Deisign
- Panari Design
- Special Thanks
- ニューカレドニア観光局、エアカラン、KUNIE SCUBA CENTER、ALIZE
癒しのエネルギーに満たされる
イル・デ・パンでのダイビングスポットは、北西のガジ湾に集中している。
常に貿易風が南東から吹いているから、必然的にポイントはこのエリアに限られるそうだ。
海は明るい印象がある。
ガジ湾は、いくつもの島に囲まれた浅い海が広がっている。
ダイバー以外はなかなか足を踏み入れることがないが、実はここの風景こそ、イル・デ・パンで一番美しいと感じる。
マッシュルームのような岩礁や島々に囲まれた水色の内湾に船で足を踏み入れた瞬間、視覚から脳内に、フワッと「癒し」の気が滑り込んで来る感じ。
一緒に乗り合わせていたダイバーたちも、思わずカメラを手に船首に集まり、撮影大会が始まった。
そんな景色を堪能しながら、ダイビングは始まった。
バレー・デ・ゴルゴンには、他ではあまり見る事の無い、黄色い色をしたイソバナの群生が見られる。
複雑な地形を抜け、しばらくリーフにそってドリフトすると、水深25mには、何匹かのピグミーシーホースが住んでいる小さなヤギがある。
さらに移動していくと、リーフのドロップオフから少し離れた場所に、キンギョハナダイたちが乱舞する根がある。
潜った時には、潮が止まっていて、ハナダイたちは、まとまりなく乱舞していたけど、ここに潮が当たったら、ハナダイたちは、一斉に潮に向かって泳ぎはじめ、きっと壮観だろうなと想像できた。
海中で遭遇したユニークな魚たち
シマアジやニセクロホシフエダイの群れる、レシーフ・ドゥ・カスミラでは、定番の大物、トラフザメを狙ってのダイビング。
その前日、クニエスクーバセンターのオーナー、ジョン・リュックさんから、「ここでは、回数は少ないけど、ギターシャークを何度か見たことがある」と聞かされていた。
個人的には、レアなギターシャークが見たいけど、まあとりあえずは、トラフザメだなと思ってエントリー。
すると、目の前に突如現れたのは、まるで歌舞伎役者のような顔をしたコンスピキュアスエンゼルフィッシュ。
オーストラリアのロード・ハウ島からニューカレドニアまでの固有種だが、ニューカレドニアで見ることはかなり稀だそうだ。
一緒に潜っていたガイドの小川さんも、「ヌメアでは何度か見たことがあるけど、イル・デ・パンで見たのは始めて!」と興奮していた。
その撮影に少し時間をかけて、また捜索のために移動を始めた。
すると、ガイドがまたも、興奮して前方を指押さしている。
「トラフザメかな?」と前方を見渡すと、なんとそこにいたのは、ギターシャーク(トンガリサカタザメ)!!
まさか見られるとは思っていなかった。
しかし、「警戒心が強いから近づけるかわからないよ」とも聞いていたので、アプローチの方法を考えた。
結果、少し浮上して、真上から垂直に潜降して撮影することにした。
今回のイル・デ・パンでは、レア物との遭遇があっただけで、前回よりもさらに強く印象に残ったダイビングが堪能できた。