マダラハタ大産卵の瞬間を突き止めろ! @パラオ ウーロンチャネル
Palau / パラオ
どこから飛び出してくるかわからないサメたちへの恐怖と興奮が入り混じった、マダラハタたちの神秘の営みを追跡した!
Palau / パラオ
どこから飛び出してくるかわからないサメたちへの恐怖と興奮が入り混じった、マダラハタたちの神秘の営みを追跡した!
- Photo&Text
- 越智隆治
- Special Thanks
- Day Dream Palau
- Design
- PnariDesign
次々に発見される、パラオでの魚たちの集団産卵行動
近年、多くの魚たちの集団産卵行動が話題に上がるパラオ。
ペリリューコーナーのイレズミフエダイ、バラフエダイ、ロウニンアジ、カスミアジ、ブルーコーナーのツノダシ、ミヤコテングハギ、シャークシティーのバラフエダイ、グラスランドのカンムリブダイ、SE-1のオキフエダイなどなど。
そのほとんどが数千匹から、多いものでは、なんと! 数十万匹とも言われる数の魚たちが、特定の時期、特定の場所に集まって集団産卵を行うことが、この10年の間に次々と明らかにされてきた。
パラオの海のポテンシャルの高さにも驚かされるが、この海で潜るガイドたちのリサーチ力にも脱帽する。
ほんの一握りの目撃情報や手がかりから、潮流、産卵前後の魚たちの行動などを検証し、長期間に渡りリサーチし、魚たちの新たな繁殖現場を探り当てる。
その執念たるや、まさに、海中の刑事たちのようだ。
日本でも、マクロの産卵に関してはリサーチが進んでいるものの、これだけの大物系の集団産卵行動に関してのリサーチが進んでいる海は、他ではあまり聞かない。
そこに行き着くまでの過程には、長時間に及ぶ、“無駄”な時間の蓄積がある。
いや、“無駄”というには語弊がある。
そうした時間の蓄積によって、他の海では見られないような驚くべきシーンを、ダイバーが確実かつ安全に観ることができるようにしてくれたわけだから。