マダラハタ大産卵の瞬間を突き止めろ! @パラオ ウーロンチャネル
Palau / パラオ
どこから飛び出してくるかわからないサメたちへの恐怖と興奮が入り混じった、マダラハタたちの神秘の営みを追跡した!
Palau / パラオ
どこから飛び出してくるかわからないサメたちへの恐怖と興奮が入り混じった、マダラハタたちの神秘の営みを追跡した!
- Photo&Text
- 越智隆治
- Special Thanks
- Day Dream Palau
- Design
- PnariDesign
見てみたい! !
撮影してみたい! !
話をマダラハタに戻す。賭けに出たリサーチの結果は……「大産卵の現場を押さえました!」その報告に、思わず拳を握りしめて小さくガッツポーズをした。
資料映像を送ってもらった。そこには、夜の暗闇の中、サンゴや岩陰から、煙幕のような精子と卵子を撒き散らしながら急浮上するマダラハタのペア、そのペアをストーキングする数匹のオス。そしてそのハタたちを捕食しようと激しく動き回るレモンシャークやカマストガリザメの姿が!
しかも、その捕食シーンが眼前で見られる可能性がある。
これは、見てみたい!! 撮影してみたい!!
デイドリームのスタッフたちの努力で、大産卵のタイミング、場所を確定できたため、7月の取材が確定した。
今度は自分が、暗闇の中で繰り広げられる、この凄いシーンをどう表現するかがテーマとなった。
今回、初めての撮影で、撮影チャンスも限られる。暗闇ということもあり、撮り逃さないようにするために、見てみたい! !撮影してみたい! !考えたのが、ライトで照らして4K 動画で撮影して、ベストの瞬間を切り取るという方法だ。趣味で押さえるのとは違い、失敗はゆるされない。
もしかしたら、ワンチャンスしかないかもしれない。
いろいろなところを考慮した結果、この方法を選択した。その成果が、このウエブマガジンに収められている。
次回、撮影にチャレンジする場合には、この方法は取らないかもしれないが、今後生態撮影に関しては、こうした方法で撮影した方がより、生態を表現する上で有効であると感じた取材でもあった。