東京パラリンピックテニス出場を目指す坂口竜太郎くん、 奄美大島の海でダイバーになる!!
Amamioshima / 奄美大島
Amamioshima / 奄美大島
- Photo
- 越智隆治
- text
- 稲生薫子
- 取材協力
- ゼログラヴィティ
「子どもたちみんなで一緒に潜れたら……」
越智カメラマンからのメッセージ
奄美大島南部にあるゼログラヴィティの清水ヴィラは、「障がい者と健常者が共に安心・安全に楽しめるマリンスポーツ総合施設」をテーマにしています。
その施設を使って、今回は坂口竜太郎くんがダイビングのCカード講習に挑戦するのですが、本編に入る前に、坂口ファミリーと親交が深い越智カメラマンよりメッセージを届けたいと思います。
最初にゼログラヴィティを訪れたとき、真っ先に頭に思い浮かんだのが、自分の息子の友達家族のことだ。僕の息子たちと同じ中学校、小学校に通う2人の息子さんがいて、どちらも同級生。
長男と同級生の坂口竜太郎くんは、交通事故で下半身に重度の障がいがあり、車いすに乗っての生活。いろいろと不便なこともあるとは思うのだが、持ち前の明るさと運動神経で、今までに竜太郎くんが挑戦したスポーツは、テニス、バスケ、野球、空手、登山、サーフィン、スキー、バドミントン、卓球、など多岐にわたり、テニスに関しては、多くの大会で優勝していて、パラリンピック出場を目指すほどの腕前。
坂口ファミリーとは、数年前にもミクロネシアのヤップ島を一緒に訪れて、ジャングル探索、スノーケルや体験ダイビングを楽しんだ経験もあり、チャレンジ精神も旺盛。僕の息子たちと「早く一緒にダイビングしたい!」と、今回の講習も開始前からやる気満々。この前向きな姿勢も本来の彼の性格だけでなく、何ごとにもトライさせてきたご両親の育て方が大きく影響しているといつも感じていた。
今回の目標は、竜太郎くん、そして弟の颯之介くんのジュニアCカードを一挙取得!
障がいを抱えている子と、抱えていない子が一緒にCカード講習が受けられるというのもゼログラヴィティの大きな魅力だ。
ここに来る前に、息子たちと「いつか一緒にダイビングしようよ!」としっかり約束も交わしてきていたそうだ。子どもたち4人で一緒に潜れる日が来たら、ここに滞在して、一緒にダイビングさせたいという思いも大きくなってきた。
僕は今回、撮影担当で坂口ファミリーと一緒にゼログラヴィティを訪れ、2人がどんな風にCカードを取得していったかを側で見守った。冬には、他の障がいを持つ友達に声をかけて、「ゼログラヴィティの船で、奄美で見られるザトウクジラのホエールウォッチングも企画したいね」なんて話も出ている。さあ、2人のCカード取得までの奮闘ぶりをぜひ、ご覧ください。(文・越智隆治)