新感覚ライブSHOW〜マリンエイド〜広部俊明インタビュー

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いよいよ今週末の4月14日(土)、赤坂ブリッツで開催されるマリンエイド。
海を愛する多くの人が期待を寄せるこのイベント。その内容やいかに!?

発起人であり、代表を努める広部俊明さんに、マリンエイドにかける思い、見どころを聞いた。

マリンエイド・広部俊明

代表・総合プロデューサーの広部俊明さん(マリンドリーム)
Facebook – 広部 俊明

――――そもそもマリンエイドを立ち上げたのはなぜでしょうか?

3月11日の東日本大震災テレビ映像に衝撃を受けました。凄まじかった。
川を上がっていく津波を見て、しばらくは思考回路が停止してしまったのですが、ふと我に返ったときに、これはマズイと思ったんです。

映像のインパクトは絶大です。
ほら、『ジョーズ』の映画を思い出してください。
あの映画はエンターテインメントとして素晴らしかったですが、海の怖さを広めた。

足元が見えない水面を泳いでいるだけで、何だかジョーズがやって来そうな恐怖も持つようになってしまった。
同じように、津波の映像を見た特に子供たちが、海が怖いものだと思い始めちゃうと思ったんです。

私たち海を愛する人、海を生業としている人は海がないと生きていけない。
だから、海の素晴らしさを伝え、恐怖を和らげるような活動をしながら、復興のためのお手伝いができればと思ったんです。

―――――マリンエイドとはどのような活動なのでしょうか?

4月14日(土)に開催される大きなイベントが核にはなるんですけど、マリンエイドはひとつのコンセプト、コンテンツだと思っています。
思いさえ共有していただければ、やりたい人なら誰でもやっていいものだと思っています。
海の素晴らしさを伝えて復興の役に立てれば、それはもうマリンエイド。

例えば、「マリンエイドやります!」と、家で家族や親戚を集めて、自分で作った海の映像を見せ、「これを見たら500円ずつください」と募金を集め、それをどこかへ寄付し、ホームページ上で報告してくれれば、それでいいんです。

マリンエイド・広部俊明

―――――4月14日(日)のイベントはどういう経緯で開催されることになったのでしょうか?

まず、何かできないかなと思ったとき、自分1人がいろんなところへ行って募金するのが一番簡単かもしれないけど、同じ金額を集めるのだったら、みんなで何かをして、みんなから出したお金が届くほうがいいのかなと思いました。

だから、海を愛している人たち、海を生業としている人たちとイベントをやろうと、4月1日には会場となる赤坂ブリッツを押さえてしまいました。

赤坂ブリッツにしたのは、広がりを持たせたかったから。
ほら、海の世界って一般の人には知られていないでしょ?

普段から海で遊んでいる人はもちろん、そうでない人にも、海の素晴らしさ伝えるために、一般の人に名前の通ったところでやりたかった。
そこで、僕はもともとミュージシャンだから、ミュージシャンがよく使っている赤坂ブリッツや渋谷公会堂、武道館なんかでやりたいと思ったんです。

―――――イベントのコンセプトを教えてください。

「明るく、海と音楽を楽しんでもらって、結果として支援になっているという」という風にしたい。
今後、続けていくにあたって、楽しいイベントじゃないと人は来ない。
やっぱり、津波の映像だけでは、見ている方も辛くなってしまうので、楽しいイベントとして成功させて、入場料を全額復興地へ届けます。

―――――全額? 運営資金に使わないのでしょうか?

運営資金に回すと「本当は儲けているんじゃないの?」とか思われちゃうかもしれない。
そういうのが嫌なんです。
それに、入場料がそのまま復興地の役に立つことに使われるのはわかりやすく、皆も、募金だと思ってこられるし、協力もしやすいと思うんです。

もちろん、多くの方々に支援いただき運営費にあてていますが、正直なところ、運営は決して楽ではありません。
それでも、思いを形にし、続けていくことが大事だと思っています。

―――――イベントの見どころは?

まず、イベントの内容をひと言で言うと“スライドLIVE”。
テーマは「喜怒哀楽そして命」。
海の中の喜怒哀楽はとても素直なんだよと伝えたい。

ただのスライドショーではなくて、あくまでライブなんです。
皆をつなげるにはやっぱり音楽が必要で、私はもともとミュージシャンなので、すべてオリジナルの曲を届けます。
JASRACに払うくらいなら、自分たちで曲を作って、お金はすべて復興地に届けたい。

世界中の海を愛する人たちから提供いただいた写真に「喜怒哀楽そして命」5つのパートに分けてすべてオリジナル曲をのせ、ボーカルもパートごとにそれぞれ変わります。
ボーカルはメロディ、歌を歌うのではなく朗読という形で、海の素晴らしさを伝えようと思っています。
きっと新感覚のライブが楽しめると思います。

ボーカルも各パート、ピッコロ大魔王で有名な声優の古川登志夫さん、
モデルの富綱龍之助さん、ドルフィンスイマーの鈴木あやのさん、
女優の沖直未さん、DJの伊津野亮さんと多彩な顔触れです。

――――水中写真家の中村征夫さんと南三陸町のダイビングサービス《グラントスカルピン》の佐藤長明さんによるトークショーも見どころですね?

はい。
お二人とも津波の辛い体験がありますが、そこはあえて聞きません。
それ以上に体験している、北の海の素晴らしさを語っていただきたいと思います。

さらに、トークショーの後も、フォトバトルあり、出演者による「上を向いて歩こう」の合唱ありと見どころはたっぷりです。

―――今後のマリンエイドはどこへ向かっていくのでしょうか?

復興地の方々が怖れていることは“忘れられてしまうこと”だと思います。
だから、続けていくことが大事で、できるところまでやり続けたい。ちなみに、来年の4月13日もすでに会場は取りました。

また、ダイバーだけでなく、海を愛する人たちにもっと広げていきたい。

最初は、サーファーや釣り人なんかも巻き込みたかったのですが、まずはやれることからということで、今回は身近な存在であるダイバーを中心に輪を広げていっています。
でも、海を愛する人たち全部で集まって一緒にやっていけたら素晴らしいと思っています。

とにかく、今回は、楽しいイベントに参加して募金しましょうってことです。
募金だと思って来てください。っていうか、募金です。
まずは今週4月14日(土)にはぜひお越しください!

マリンエイド・プロジェクトメンバー
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◆プロジェクトメンバー紹介 – 海が大好きだから…「マリンエイド」/2012.4.14東日本大震災復興イベント開催

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海が大好きだから「マリンエイド」 / 2012.4.14東日本大震災復興イベント開催

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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