ダイビングとお金にまつわるぶっちゃけ話

お金のかからないダイビングの可能性
~ダイビングとお金の話・後編~

前回ご紹介した、節約やローンという話は対処療法に過ぎず、抜本的に解決するためには、お金のかからないダイビングができる環境を作るしかありません。
個人的にもこうした環境づくりの必要性を感じています。

セブ(撮影:越智隆治)

ディズニーランドやフェスで1日遊べるくらいの値段でダイビングができるようにならなければダイバー人口の伸びしろはないと思います。
よく、「彼女が水着にきがえたら」よもう一度! という声を聞きますが、ブームを起こしたところで一過性でしょう。
いくらダイビングは特別な遊びだと言ったところで、「休日の過ごし方」という意味では同列です。

オーシャナのサイトポリシーに「ライバルはダイビング以外のレジャー業界」とあるのもこうした考えからです。

ただ、そんな“安く潜れる”をデフォルトにしろと言っているのではなく、選択肢のひとつとして加えて欲しいということです。
ダイビング自体を、ある限られた富裕層のためのものとしてセグメントするのもありっちゃありだとも思いますが、これは考えれば考えるほど非現実的なので…。

最初の間口となるCカード講習が価格競争でやたらと安くなる一方、ダイバーになってみたら、やたらとお金がかかるということになると、フェイドアウトしてしまうダイバーが増えるばかりです。

いずれにせよ、注目すべきは、“お金をかけないアクティブなダイバー”という層です。

というと、ちょっと語弊があり、正確には、“一般的にダイビングにかかるお金と比べてかなり安く潜っているアクティブなダイバー”です。

セブ(撮影:越智隆治)

行きつくところは、いわゆる“セルフダイビング”ということになりますが、何もガイドがいらないと言っているのではありませんし、セルフで潜ることは、今までお金で解決していた何かしらのことを自分で背負うことでもあります。
ここは強調しておきたいと思います。
言いたいことは、選択肢を増やし、その選択肢をガラス張りにしましょう、ということです。

良いかどうかは別として、沖縄や伊豆では1日1000円とか2000円でダイビングを楽しんでいるセルフダイバーがいる事実をどう考えるか。

プロダイバーのガイドライン作成の動きに付随して、こちらもいずれは避けては通れない議論になってくるのでしょうね。
いや、そこまでいくのかどうか……。

お金の話から少々飛躍しましたが、学生時代、お金をかけずにダイビングをやっていた自分としては、ダイビングがお金に余裕のある人のためだけにあるのはちょっと悔しいし、今、僕がダイビングを仕事にしていなかったら、ダイビングはできていないかも(笑)。

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