東北の元気な海を見てください。Part.2 越智隆治・秋模様
Iwate / 岩手
サーモンスイムの季節。白鮭の産卵を激写!
Iwate / 岩手
サーモンスイムの季節。白鮭の産卵を激写!
- Photo
- 越智 隆治
- Text
- 寺山 英樹
- Special Thanks
- ダイビングショップRias、モア・プロジェクト・ジャパン
- Design
- PanariDesign
鮭が大接近!興奮の2時間
取材班が訪れた11月はまさに遡上のピーク。
今回、お世話になったダイビングサービスRias(リアス)のくまちゃん(佐藤寛志)は、先述した「三陸ボランティアダイバーズ」の理事長でもあり、川をきれいにした張本人だ。
海水と淡水が混じり合う河口付近から、上流の「みなと橋」までおよそ700mがサーモンスイムの範囲。
早速、土手の上から川をのぞいてみると、上流目指して懸命に泳ぐ無数の鮭の姿が!
しかし、興奮もつかの間、前日の大雨で水かさが増え、流れもややあるようで少し不安に思ったが、水量を必要とするサケの遡上のためには、好条件だという。
早速、ドライスーツに着替えて、土手を飛び降り川の中へ。
白鮭を驚かさないように、かなり手前から四つん這いで近づき、最後はほふく前進でさらにアプローチ。
鮭が産卵する、水底がくぼんだ場所の手前にスタンバイしたら、あとはひたすら待ちの姿勢。
しかし、初日はなかなか思うようにはいかず、産卵は空振り。
それでも、ぶつかるほど大接近する鮭に興奮し、「産め、産め」と夢中になっているうちに、いつしか10度の水温も忘れ、2時間が経っていたのでした。
「一応、45分って決めてあるんですけどね……」とくまちゃんは苦笑いしつつ、続けてひと言。「でも、誰も守らないんですよね(笑)」。