2015トンガ・ホエールスイミング(第12回)

貴重なザトウクジラの授乳シーンを激写! week6

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

Week6の初日は、9月15日火曜日から。
この日は、岡田君が、ストライカ、自分がシードッグに乗船。

今週は、後半になればなるほど海が荒れる予報だった。
この日は、まだ南のリーフエリアに行ける程度の波だったので、南に下ってクジラを探す。

最初に、親子とエスコートを発見。しかし止まらない。
この段階で、すでに5隻がそれぞれ、親子を発見して付いていると無線が入っていたが、どれも止まっていなかった。

近くでシースケープがヒートランについていたので、そちらに移動して、ヒートランにエントリー。
7〜8頭のクジラたちに、10回近くエントリーした後、荒れた海域からチャネルエリアに移動して、順番待ちで親子と泳ぐ。
この親子が、今年31組目の個体識別した親子。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)
トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

親子31

2日目は、ストライカに乗船。

雨風強くて、今日は厳しいかなと思ったが、捜索開始直後に親子をMounu島南のリーフエリアで発見。
これが昨日の親子31で、しかも昨日よりも落ち着いていた。

何隻もの船がついて慣れたようだ。
母クジラは、最初から10m程度の水深で休んでいて、徐々に浮かんで来る。
最終的には5mほどの水深に止まっているので、リーフ内だったが、近くでゆったり見ることができた。

おまけに、何回目かの潜行のときに、テール側を上にしている状態で、母クジラが子クジラに授乳を始めた。
止まって授乳しているシーンをこんなにゆっくり撮影できたのは初めてのことだ。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

かなり貴重な生態写真ではないかと思う。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

写真は、上の写真の授乳シーンを拡大したもの。
子クジラの口の中にあるのは、舌をストロー状にして、おっぱいに押し付けてミルクを飲んでいると思われる。

その後、Hunga島外洋に出て、同じく止まっている親子と泳ぐ。
このときは、アルがカメラを貸してくれというので貸していたので、自分では写真を撮っていない。
この親子が親子32。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

親子32

3日目は、自分はリサーチで他の会社の船に乗船。
2隻の船は、岡田君とルコちゃんがガイドを担当。
風は強く、なかなか良いクジラが見つかっていなかったが、2隻ともヒートランやペアなどを見ていたそうだ。

4日目、ほとんどのゲストの最終日。

さらに風が上がるが、南でペアを発見。
かなり積極的とはいかないが、メスの方があまり逃げずに好奇心を持って接近してきてくれた。

その後、目の前でブリーチングを何回も繰り返し、海中、船上両方でのパフォーマスを楽しんだ。
無線でノースベイに泳げている親子がいるというので、移動すると、2組の親子がいて、その両方と泳いで終了した。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

ペア

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

親子33

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

親子34

5日目の土曜日は、岡田君がガイドで海に出て、すぐに親子34に遭遇。
この日も親子と泳いだ後は風が強いので、早々に切り上げて戻ってきた。

トンガホエールスイム(撮影:越智隆治)

親子34

何れにしても、week6も6日間海に出て、毎日海中でクジラと遭遇して終了した。

week6にご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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