今年も命のバトン渡される!「グレートバリアリーフ」でサンゴの一斉産卵を確認
数日前、クイーンズランド州政府観光局の日本事務所から、うれしいニュースが届いた。世界最大のサンゴ礁地帯が広がるオーストラリアのグレートバリアリーフにて、年に一度のスペシャルイベント‟サンゴの一斉産卵”が今年も観測されたという。
グレートバリアリーフの情報機関リーフ・ティーチによると、産卵はオーストラリア時間の11月23日(火)深夜から約4時間続いたという。
2020年には白化現象がグレートバリアリーフのサンゴに相次いでみられたため、サンゴの生存が心配されていたが、同年の12月4~6日にかけて生き残ったサンゴたちの一斉産卵が無事確認された。
こちらが2020年12月の一斉産卵時の写真。
そして、こちらが今月23日に産卵したばかりの写真。
今年も命のリレーは無事バトンが渡されたようだ。
グレートバリアリーフにて長きにわたりサンゴの産卵を確認してきた海洋科学者のガレス・フィリップス氏によると
「サンゴの産卵は、11月の満月から2~6日後、水温が1カ月にわたり27度を超えた場合かつ、潮の動きが少なく、プランクトンを食べる生物が寝ている夜間に行われる」
とのこと。19日の満月から5日目にあたる23日に産卵したところをみると、予定日どおり。
さらに氏は、今年の産卵に立ち会ったときの様子を次のように述べている。
「今まではサンゴが一斉に産卵するのを見てきましたが、今回は異なる種類のサンゴが次から次へと産卵しているように見えました。~略~
サンゴ礁の異なる部分から次々と産卵が起こり、6人のダイバーがそれぞれを観察していました。~略~
一斉に煙を出して、河口流出によって水が濁るようでした。産卵を見始めてから4時間経っても、精子と卵子の塊が海面に向かっている様子が至るところで見られました。」
どうやら今年は、いろいろな種類のサンゴが一斉に産卵し、数も多かった模様。水が濁る程という言葉からも、圧巻の光景だったことが伺える。
ちなみに今回産卵が見られたリーフは、ケアンズから日帰りで行けるダイビングスポット「フリン・リーフ」だったそう。
元気なサンゴ礁にお目にかかれる日がいまから待ち遠しい。
※クイーンズランド州は対象者の2回目のワクチン接種率が90%に達した時点で隔離無しの入境が認められています。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000011804.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000011804.html