スリランカ ホエールウオッチング 北東部海岸トリンコマリーと世界文化遺産を巡る旅

Sri Lanka / スリランカ

内戦が終結してツーリストに門戸が開かれ始めた未会開の海へ、世界文化遺産を巡りながらのリサーチダイビング!

Photo&Text
越智 隆治
Special Thanks
エス・ティー・ワールド
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Panari Design
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Sri Lanka / スリランカ

内戦が終結してツーリストに門戸が開かれ始めた未会開の海へ、世界文化遺産を巡りながらのリサーチダイビング!

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マッコウクジラリサーチへ

スリランカ、マッコウクジラリサーチ(撮影:越智隆治)

ボートの先端に立ち、クジラのブローを探す

スリランカに興味を抱いたのは、数年前の事。
モルジブへ取材にでかけた時の機内誌に、スリランカ南部でシロナガスクジラに会えるという内容の記事が掲載されていたのを見つけてからだ。

大物海洋哺乳類や魚類の撮影をライフワークにしている自分にとって、「そんな暖かい海でシロナガスクジラに会えるなんて!」と衝撃を受けた。
シロナガスクジラは、水温の低い海域でしか見られないものと思っていたからだ。

それからと言うもの、スリランカ南部でのクジラの情報を集めることに尽力したが、なかなか思うような情報は得られないまま、数年が過ぎた。

そんなとき、このスリランカ取材の話が舞い込んだ。
しかし、取材先は、南部ではなくて、内戦が終結して新たに観光客に門戸を解放した北東部海岸の町、トリンコマリー。

一もニも無く、この取材を引き受けたのだけど、自分が行きたい場所とは、ほぼ正反対の場所。
おまけに短期間でアクセスしたくても道が悪い。
とにかく取材後、滞在を延長して数日間南部に行くことも考えていた。
しかし、多忙なスケジュールが邪魔をして、日程の延期は諦めた。

ところが、機内でぱらぱらとめくっていた、「地球の歩き方」のトリンコマリーのページに、「ホエールウォッチングが人気」という一文を見つけた。
どうやら、このトリンコマリーでも、マッコウクジラやシロナガスクジラとの遭遇が可能らしい。

スリランカの日の出前(撮影:越智隆治)

日の出前から漁が始まる

ホエールウォッチングは、まったく予定には無かったのだけど、見れるのであれば、是非見てみたい。
宿泊先に到着するなり、ダイビングマネージャーのメナカに詰め寄って、ダイビングの事よりもまずクジラの情報を訪ねてみた。

しかし、「見れなくは無いだけど、今はシーズンじゃないよ」と一蹴された。
しかし、彼が予想外にマッコウクジラやシロナガスクジラの知識と情報を持っていることを知る。

何故、南部のエリアと、このトリンコマリーがマッコウクジラとの遭遇に適しているのか。
彼の話しを聞くと、なるほどそういう事か、と合点がいった。
「ダメもとでいいから、リサーチしてみよう」ということになり、ある日の早朝、外洋にボートを走らせた。

周囲には、漁師の船が行き交っている。
その漁師たちに声をかえて、何やらタミル語でやり取りしている。
そして、漁師が指差した方向へと小さなボートを走らせる。

「どうなの?」と訪ねると、「彼らは向うで群れを見たと言っている」とのこと。
「え。それは今日?」「そう、さっきのことだ。この時期に見られるなんて運がいいよ」とメナカ自身も嬉しそうにしている。

その方向に向かうと、すぐに「ブローだ!!」とメナカが叫び、力強く指を指した。
その先には、1個ではなく、何個かのブローが確認できた。

スリランカ、マッコウクジラのブロー(撮影:越智隆治)

ブローに虹がかかる

「ラッキーだ!マッコウクジラ、結構いるぞ!」そうメナカが叫び、ボートは全速力でブローへと接近。
途中からスピードを緩め、徐々に距離を詰めていく。
「入れるの?」そう訪ねると、「いや、この透明度じゃ、無理だよ。今日は上からだけだ」とメナカが僕をたしなめるように、笑った。

確かに、今日の透明度は、外洋でありながら、最悪だ。
メナカの話によると、この時期、外洋の深海から、「黒い色をした海水」が上がってくるのだそうだ。
それは1ヶ月程続き、また透明度の高い海を取り戻すという。
この「黒い海水」が、深海から表層に、プランクトンを多く含んだ栄養素の高い海水をもたらし、豊かな漁場を漁師たちに与えているのだという。

「ポッド(群れ)がいくつかあって、ブローが、1kmくらい離れて前と後ろで見える。多分このエリアに100頭はいるよ」そうメナカがつぶやいた。
「そんなに?」自分は耳を疑った。

その時、目の前のマッコウクジラが、潜行のためにテールを大きく上げた。
その瞬間を激写した。

スリランカ、マッコウクジラのテール(撮影:越智隆治)

見れないと思っていたマッコウクジラをこんなに見れただけでも満足だったのに、その直後、「あ、あれはシロナガスだ!」と指差すメナカ。
確かに、背中の色が、マッコウのように黒くはなくて、明るいグレーをしている。

慎重に接近を試みたのだが、もう少しというところで、漁師のボートが突っ込んで行き、潜行してそのまま姿を消してしまった。

撮影はまともにできなかったが、マッコウだけでなく、シロナガスクジラまで、この海域で見ることができることが確認できただけでも収穫は大きかった。

スリランカ、マッコウクジラのテール(撮影:越智隆治)

ペアで移動していたマッコウクジラ

2013年4月 スリランカのダイビングツアーは、エスティーワールドへ!!

壮大な仏教遺跡を数多く残し、今もなお後世にその風格を伝える歴史ある島、スリランカ。
中でも東海岸の「トリンコマリー」では、その歴史を感じさせる街並みや、沿岸一帯に広がるビーチを有し、ダイビングなどのアクティビティも盛ん。
特にマッコウクジラや世界最大と言われるシロナガスクジラがいる可能性を秘めるホエールウォッチングは、訪れた者に期待を抱かせる。
スリランカのダイビングツアーは、エスティーワールドへお問い合わせください。

スリランカのポセイドンダイビングステーション(撮影:越智隆治)

今回の取材に協力してくれたのは、ヒッカドゥアとトリンコマリーに拠点を持つポセイドンダイビングステーション。4月は、トリンコマリーエリアのダイビングが丁度シーズンインする時期に当たる

スリランカの5スターリゾート(撮影:越智隆治)

スリランカ北部にも、5スターのリゾートがいくつかある

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