スリランカ ホエールウオッチング 北東部海岸トリンコマリーと世界文化遺産を巡る旅
Sri Lanka / スリランカ
内戦が終結してツーリストに門戸が開かれ始めた未会開の海へ、世界文化遺産を巡りながらのリサーチダイビング!
Sri Lanka / スリランカ
内戦が終結してツーリストに門戸が開かれ始めた未会開の海へ、世界文化遺産を巡りながらのリサーチダイビング!
- Photo&Text
- 越智 隆治
- Special Thanks
- エス・ティー・ワールド
- Design
- Panari Design
スリランカ世界文化遺産群
……ということで、ダイビング専門サイトでもあるので、ここでは足早にスリランカの世界文化遺産を紹介していきたいと思う。
まず、スリランカには、7つ仏教遺跡等が世界文化遺産として登録されている。
「地球の歩き方」にも、「世界遺産7つを巡る旅10日間」という特集がある。
その中で、今回の慌ただしい取材で、訪れることができたのは、トリンコマリーまでの道中にある、アヌダーラプラ、ダンブッラ、シーギリア、ポロンナルワ、そしてキャンディの5カ所。
巡った順番よりも、都市の栄えた年代順に紹介していく事にする。
まずは、世界文化遺産の中で、スリランカの一番北に位置するのが、「聖地アヌダーラプラ」。
1982年に世界遺産に登録されたこの地は、今から2500年以上も前に築かれた、スリランカ最古の都市。
紀元前3世紀に仏教がインドより伝わり、仏教都市として栄えた。
この聖地から、時代を経て、スリランカの中心都市は、徐々に南下していく。
世界遺産を巡ることで、インドからこの地を征服しようと侵攻してきた勢力に押されて、遷都を余儀なくされ続けた、スリランカの歴史を学ぶことができる。
点でしか考えられなかった一つ一つの都市遺跡の存在が線として繋がってくるのが興味深い。
10世紀末、タミル人の侵攻によって、アヌダーラプラから追われたシンハラ王朝が2番目の都としたのが、ポロンナルワ。
12世紀には南アジアで最も栄えた仏教都市であったと言われている。
そして、シンハラ王朝最後の都が、16世紀に作られたキャンディの都。
1815年イギリス領になるまでの300年間首都として栄え、今なお仏教徒の信仰を集める美しい町でもある。
しかし、そんな仏教遺跡の中でも、一際異彩を放つのが、天空の古代都市シーギリアだ。
ジャングルの中にこつ然とそびえ立つ高さ195mの巨岩シーギリア・ロック。
こんな場所に王宮を建て、下界に降りることを恐れた王の、狂気なまでの懐疑心が作り出した悲しき創造物。
頂上まで登るのは、一苦労だけど、一見の価値は多いにある遺跡だと思う。