八丈島のナズマドにザトウクジラ現る!定点カメラが捉えた奇跡のにらめっこ

八丈島の人気ダイビングポイント「ナズマド」に、ダイバー憧れの訪問者が現れた。1月24日午前11時45分頃、ダイビングショップ「コンカラー」が設置した定点カメラにザトウクジラの見事な姿が収められたのだ。この映像を撮影したコンカラーのオーナーである田中幸太郎氏(以下、田中氏)も興奮が止まらなかったよう。

砂地に群生するシンジュアナゴの背後から、突如…!

ナズマドといえば、八丈島を代表するダイビングポイント。潮通しの良さから流れもあり、上級者向けではあるが、その分、海のダイナミックさは格別。ハンマーヘッドシャークやキハダマグロ、ツムブリといった回遊魚の群れが期待でき、冬にはザトウクジラの出現率も高くなる。そして今回、定点カメラがその存在を証明する映像を収めた。

田中氏によると、このカメラはナズマドのやや沖合に設置していたそう。このエリアは、一部のショップでは「ナカノママ」と呼ばれ、ボートダイビングのポイントとしても利用されている場所。広大な砂地には八丈島名物のシンジュアナゴが群生しており、静かな海底風景を楽しめるエリアだ。

そんな静寂の中に突如として、海の王者のような風格漂うザトウクジラが登場。最初、一頭の小クジラがカメラに近づいてくると、群生していたシンジュアナゴは引っ込み、小クジラはしばらくカメラを見ているかのよう。しばらく停止した後、小クジラはカメラの前を優雅に横切り、親か仲間のように見える他3頭のクジラとともに泳ぎ去っていった。動画を再生した田中氏は、「念願だった、“シンジュアナゴにザトウクジラのコラボ”ができたーーー!」と歓喜したという。

実際の映像はこちら▼

実は10年前、この場所ではハンマーヘッドシャークが4匹通過する映像を撮影していた。そのときは、シンジュアナゴが一斉に引っ込んだ直後にサメが登場するという、貴重な映像だったんだとか。
そのときの映像はこちら▼

八丈島の冬は、クジラと遭遇できる確率が上がるシーズン。ナズマドには「三角根」と呼ばれるクジラ待ちスポットもあり、現地ガイドたちはそこを拠点にクジラの出現を待つこともある。田中氏自身も過去に何度もナズマドでクジラに遭遇しており、今回の映像はまさにその証拠となった。

ダイバーなら一度は夢見る、海中でのクジラとの遭遇。その瞬間が映像として残ったことは、ナズマドの海のポテンシャルを改めて示すものとなった。

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