魅惑のミンキークルーズ 第2弾 ミンククジラ遭遇率100%維持のグレートバリアリーフ
Australia / オーストラリア
2シーズン計4回の乗船で遭遇率100%維持!
Australia / オーストラリア
2シーズン計4回の乗船で遭遇率100%維持!
- Photo&Text
- 越智隆治
- Special Thanks
- クィーンズランド州政府観光局, DIVE7SEAS,Mike Ball Dive Expeditions
- Design
- PanariDesign
10年乗船する撮影スタッフも初めて見たという貴重なシーンを激写!!
この日は、ほとんどのダイバーがダイビングをしていて、マーメイドロープに捕まっているゲストはほとんどいなかった。ロープに捕まっていたのは、僕とこの船で10年間働いている、水中カメラマンのジュリア、それにゲストが数人という状況。
僕は、親切に色々アドバイスしてくれるジュリアの隣でロープに捕まってミンキーを撮影していた。「あっちから来るわよ!」「今度は下から!」とミンキーが姿を見せる度に、僕に知らせてくれる彼女の指示に従いながら、僕も彼女の死角からミンキーが姿を見せると指をさして教えてあげたりしながら撮影を行っていた。
そんな状況で、突然ジュリアが何やら興奮しながら指差している。そこには、2頭のミンキーが通常の動きとは違い、かなり早いスピードで泳いでいた。フィッシュアイを構えながら、その2頭を撮影。
姿が見えなくなると、ジュリアが海面に顔をあげて「タカ! 今の見た? オスがペニス出してたわよ! あんなシーン、10年乗船していて、初めて見た! 写真撮った? 研究者もまともな写真持ってないくらい貴重なシーンよ!」とこう興奮気味に叫んだ。
つまり、一頭のオスが、前を泳ぐメスに対して交尾をしようとしているシーンだったのだ。イルカやザトウクジラなどで、ペニスを出しているシーンは何度か見ている自分としては、それがそんなに珍しいことだとは理解していなかった。
しかし、ミンキーのペニス出しシーンはかなり珍しい事だと知り、もう少しじっくり観察しておけばよかったと後悔。気づいていなかったとはいっても、写真はメスを追いかけていたオスのペニスをしっかり捉えていた。
「思っていたより、小さくて細い。泳いでいるからか、流れに負けて、後ろに曲がっちゃってて、気合が感じられないし」というのが、ペニスを拡大してみたときの感想。
それにしても、昨年も遠目とは言え、親子のミンキーを海中で撮影した。警戒心の強い母ミンキーが、子クジラを人前まで連れて来る事自体レアで、なかなか見れるものでも無いらしい。証拠写真程度ではあるけど、その時も撮影することができた。
こんなレアな遭遇が続くのも、ミンキーに縁があるのかもしれない。と、勝手に肯定的に捉えてみたりした。