ジンベエザメ300匹の集まる海

Mexico Mujeres / メキシコ、ムヘーレス島

WHALE SHARKS MEXICO, ISLA MUJERES

Photo&Text
戸村 裕行
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INTO THE BLUE
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SANA☆
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目の前に現れたジンベエザメの数に
思わず笑ってしまう!

港への集合時間は朝の7時半。
他のウォッチング船の出発時間はもっと遅いけれど、ジンベエザメが見つかったら他の船も集まって来てしまうから、少しでも早い方がいいというキャプテンの判断。
話を聞くと、規模はそんなに大きくはないが、ここ数日、見る事は出来ているらしい。期待と若干の不安を胸に港を出る。

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ボートの縁に立ちジンベエザメの場所を探すスキッパーのルイス

海況は穏やかそのもの。
1月に訪れた時には毎日荒れていた海に本当に苦労させられたが、その時とまったく違う事に驚かされる。他のウォッチング船とも無線で連絡を取り合いながらしばらく探すも、なかなか見つからず「今日は見つからないんじゃないか」なんていう不安もよぎる。

どれぐらい経っただろうか、かなりの時間が経過して一本の無線が入る。
「ジンベエザメがいるぞ!」それは島から25マイル(約40km)離れた場所。
急いで現場に向かう!まわりを見回すと、同じ無線を聞いたのか、違う海域を探していた幾つもの船が同じ方角を目指してどんどん進んでいく。
その光景を見て、とうとうジンベエザメと会える時が近付いて来たのだと実感し始めたのだった。

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「すごーい!いるいる!1、2、3、4、5……あはは!」目の前に現れたジンベエザメたちに思わず笑ってしまう。
船上からジンベエザメの背びれやテールが飛び出し縦横無尽に泳ぎ回っているのが見える。
「とりあえずは1匹でも出会えればいいかな。」なんて心のどこかで思っていただけに、一瞬自分自身を疑ってしまう。
目の前にいるのはイルカの群れじゃないぞ?ジンベエザメだ!

メキシコ、ムヘーレス島のジンベエザメスイム

ここのルールとして、安全の為に海に入る際には必ずウエットスーツかライフジャケットの着用が義務付けられている。
準備をしてキャプテンの合図で海に入り、次から次へと現れるジンベエザメを撮影する。
少し離れてしまったら船を呼び、近くまで寄ってもらいまた降ろしてもらう。
あまり密集した状態ではなかったものの、顔を上げれば近くに背びれが見えるなんていう状態なので、気持ちに余裕を持って撮影をすることが出来た。

メキシコ、ムヘーレス島のジンベエザメスイム

テールを見ていると、次の日に「この子、昨日会ったな~」なんてことも。特にこのジンベエは特徴的なテールだった

結局、初日は約80匹のジンベエザメがこの海域にいたそうだ。
ジンベエザメが次から次へと現れるその光景は今までの常識なんてぶっ飛んでしまう程に刺激的な出会い!
これが300匹いたら?
そう考えれば考えるほど、その光景に出会ってみたくて仕方ない自分がそこにいた。

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