世界遺産・知床で氷点下を潜る!「第3回フリーダイビング流氷カップ」レポート
2015年3月7日(土) 12時30分。
北海道斜里町ウトロ沖で、「第3回フリーダイビング流氷カップ」が開催されました。
流氷の下を、ウェットスーツでフリーダイビングを行うというイベントで、集まったフリーダイバーは日本各地、遠くは台湾から総勢 11名。
フリーダイビングを趣味とする私(村上紘子)も極寒の知床ウトロへ行ってまいりました。
そもそも寒いのが大の苦手な、私です。
寒冷地でのフリーダイビングということで、通常のフリーダイビングのリスクに加えて寒冷地特有のリスクがあり、徹底した安全管理・体調管理が必要です。
選手エントリはしたものの、当日、不安がある場合は潜らない、という条件付でまずは知床に向かいました。
※
まず、早朝、流氷を探し、潜る場所を決め、そして準備開始。
流氷をつなぎ止め、ガイドロープを渡し、スタート/ゴールに木枠を設置。
流氷の流れ込みを防ぎます。
地元の皆さんの協力もあり、競技会場には、AEDを準備し、陸上には救命士、水中にはスキューバダイバーの方も待機。
徹底した安全管理の元で行います。
12時30分、競技の準備が整い、順番にスタート。
ショートコース(約10m)と、ロングコース(約20m)を設定して、ダイナミック(平行潜水)オンリー。
今年は、水深が浅い場所での開催となったので、コンスタント(垂直潜水)は無しになりました。
水温は-1℃。
セキュリティに声をかけ、一人一人順番に潜って行きます。
選手はショート/ロングコースを完泳。
私も無事に潜ることができました。
水中からは幻想的は景色が広がっていました。
「今年は例年になく、流氷が着いたり離れたりでしたがなんとか開催できました。水温-1℃の海に浮かんだ氷の下でフリーダイビング、潜った後の氷の上での豚汁は格別美味しかったです」(写真家/野口智弘さん)
「みなさんお疲れ様でした。天気も良く事故もなく無事に終わって良かったです」(知床ウトロ出身のフリーダイバー/高木唯さん)
最後に。
世界遺産10周年を迎えた知床での流氷フリーダイビング。
準備から安全管理、手配段取り、関係した方々すべての協力があっての開催に感謝いたします。
自分が一歩踏み出す自信につながった気がします。
ありがとうございました。
※氷点下でのフリーダイビングはとても過酷で危険と隣り合わせです。絶対に安易に真似をしないようお願いいたします。
■この時の様子は、2015年3月15日のNHKニュース「おはよう日本」でも取り上げる予定です(7時20分ごろの特集予定)
○レポート/村上紘子
イルカとのランデブーに憧れ、2012年フリーダイビングに出会う。フリーダイビング練習チームに所属して、海やプールで練習に励んでいます。