海中と海岸を同時に清掃。福岡県で実施された「FUNクリーンアップデー」とは!?
11月23日(火)、一般社団法人ふくおかFUN主催のもと、博多湾で海中海岸同時清掃「FUNクリーンアップデー」が開催された。ふくおかFUNの活動の中でも最大規模となる清掃イベントで、活動開始から3年目となる今回は総勢110名が参加。実際に行われた清掃活動のレポートとともに清掃イベントについてご紹介していく。
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「FUNクリーンアップデー」とは
「FUNクリーンアップデー」 は、スキューバダイバーが中心となり「ダイバーだからできること」という視点で公益性を伴った活動を目指す、一般社団法人ふくおかFUNによって行われるプロジェクト。地域住民の方をはじめ、企業や行政、博多湾を愛するダイバーと市民が一体となって、海中と海岸の同時クリーンアップを行ない、福岡の海に見られる環境問題を「ダイバーだからこそ」生物多様性などの魅力とともに広く伝えることで、海ごみ問題の解決へ向けた「意識・行動の変化」に繋げていきたいと考えているという。
総勢110名で行われた清掃活動の様子をご紹介
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今回の「FUNクリーンアップデー」 は、福岡市中央区の福浜海岸で開催された。まず、ふくおかFUNのダイバーと福岡の海を愛するボランティアダイバーたちで海底ごみを回収するためにエントリー。北風が吹くなか、スキルの高いダイバーたちによる清掃活動は約30分間行われた。
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海岸では、小さいこどもや10代〜20代の若者たちも一生懸命ごみ拾いを行う。小さなマイクロプラスチックや突堤の隙間に挟まったごみなどを多くの方が協力して回収。ふくおかFUNのスタッフによると、小さいこどもたちは、マイクロプラスチックを見つけるのが上手だったという。
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海中と海底合わせてこんなにたくさんの海洋ごみが回収された。
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ごみの回収だけで終わらない!+αな取り組みも
・海草アマモの種子の投げ入れを実施
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“清掃でキレイになった海のなかでグングン育ち、もっと海が元気になりますように”と願いが込められ投げ入れられた。アマモが存在することにより、動物プランクトンなどが繁殖しやすくなり、海洋生物のエサが豊富になる。それだけでなく、稚魚など小さな生き物が敵から身を守る隠れ家としても役立ったり、二酸化炭素を酸素に変える役割をしてくれるなど、海の環境を良くする相乗効果が生まれる。
・エコバックの配布
シルクスクリーン印刷を得意とする八坂工芸(埼玉県草加市)から参加者へのプレゼントとして、ふくおかFUNのロゴが印刷されたオリジナルエコバックが配られた。
ふくおかFUN 代表 大神氏より活動の感想とメッセージ
「当日は、地域にお住いの方々・漁師・行政職員・研究者、そして遠方からなど、様々な方にお越しいただきました。 天気が悪く時間を短縮して開催とはなりましたが、「海岸&水中の同時清掃」「アマモ場づくり」という2つの視点で、海を美しくしていくための取り組みを行いました。福岡の海には魅力がたくさん存在しています。そんなまだ見ぬ世界を多くの方々にも知ってほしい!! でも一方では、海を脅かす問題もたくさん存在しています。「海ごみ」はもちろんのこと「富栄養化」「磯焼け」「底質悪化」「貧酸素」・・・様々な問題に悩まされている事実も。 このFUNクリーンアップデーは素晴らしい海の魅力を知り、抱える問題を一挙に解決できる取り組みなんです! 小さな一歩ですが、この取り組みの輪を継続して、『自慢の海づくり』をしていきたいと思います」。
一般社団法人ふくおかFUN 代表理事 大神弘太朗
ふくおかFUNによるダイバーを基軸とし、海と人を繋げる清掃活動。ダイビングと海の情報を発信するメディアとしてその想いに感銘を受けるとともに、今後もその取り組みに注目したい。
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福岡の海の魅力と課題を一人でも多くのひとに伝え、豊かな自然を未来に伝えていきたいという想いで活動。スキューバダイバーが中心となり「ダイバーだからできること」という視点で公益性を伴った活動を目指している。
https://fun-fukuoka.or.jp/