ダイヤモンドオンラインが発表【2021年版】水が汚い海水浴場ランキング
経済やビジネスなどの書籍や雑誌の出版社であるダイヤモンド社が、自社運営サイト「ダイヤモンドオンライン」上で『水が汚い海水浴場ランキング2021』を発表した。
通常、全国の海水浴場の水質調査に関しては環境省が取りまとめいるが、今年も去年に引き続き中止となっている。今回は、そういった背景もあっての発表だという。
データは、ダイヤモンド編集部のデータ班が各都道府県にヒアリングまたは各都道府県が開示したデータを基に独自に作成したもので、なんと全国558カ所の海水浴場を対象としているというから驚き。
キレイだと思っていたあの海水浴場も意外と汚かったりして…。さっそく内容を見ていきましょう。
海水浴場の定義ってなに?
その前に、海水浴場の定義を確認しておくと「川、湖沼の水浴場を含む」としている(環境省の取りまとめも同様)。海だけでなく、川、湖沼も海水浴場としてランキングに加わっていることがポイント。
ランキングの条件について
また、全国の海水浴場を対象としてはいれど、対象外の都県もあるので要チェック。
■ランキングの対象
2021年7月27日時点でデータを取得できた558カ所の海水浴場。
※対象外:東京都(21年は水質調査を実施せず)、奈良県と徳島県(21年は開設する海水浴場無し)、香川県(開設する海水浴場無し)、沖縄県(非開示)、千葉県と神奈川県(7月27日までに回答が無かったため)。
そして、‟水が汚い”とどのように判断しているのかについても見ておきたい。
■水質の判定基準について
水質の判定基準は以下の4つ。
1、水の汚れを示す化学的酸素要求量(※COD)
2、糞(ふん)便性大腸菌群数
3、透明度、
4、油膜の有無
※CODとは、有機物を分解する際に消費された酸化剤の量を酸素量として換算したもの。有機汚濁を計る指標とされている。水を汚濁する原因になりうる有機物がどれくらい存在するかを証明するとき、酸化剤を用いて有機物を分解し、その際に消費された酸化剤の量をもってして水質が判断される。COD値が高いほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、有機物による水質汚濁の程度が大きいことになる。
上記1~4の基準によって海水浴場の水質は以下の5種類に分けられる。
1、適(AA)
2、適(A)
3、可(B)
4、可(C)
5、不適
ただし、水質格付けが4〜5の海水浴場はないため、今回のランキング対象は、1〜3(AA、A、BB)の海水浴場となっている。
意外にも青森県と北海道が上位にランクイン
上位には意外にも青森県と北海道がランクインする結果となった。
1位の小川原湖公園は小川原湖の湖畔にある水浴場で海水と淡水が入り混じる汽水湖。2位と7位も小川原湖にある海水浴場ということで、ダイヤモンド編集部のデータ班が青森県の環境保護課にこの結果について聞いてみたところ、「湖なので水がたまることに加え、検査当日の気象条件によって数値は大きく左右されたのではないか」という回答だったとのこと。
3位にはジェットビーチ石狩(北海道石狩市)がランクイン。1位と2位が湖沼だったので、海にある水浴場としては、首位ということになる。
ほかにも、北海道の海水浴場は2つほど上位にランクイン。その理由について、北海道環境生活部環境局循環型社会推進課は「水質検査を行った5~6月頃に、COD値が高い雪解け水が河川から流れ込んだ可能性がある」と説明している。
このランキングは去年に引き続き行われているが、来年はどうなるのか。一刻も早くコロナの収束を願わずにはいられない。
※一部抜粋:https://diamond.jp/articles/-/278634