塩崎仁美写真展「それから」開催 ~東日本大震災からもう5年 まだ5年~
東日本大震災から5年。
写真家・塩崎仁美さんが、震災後のボランティアを通じて、東北で目にしてきたこと、海や川の様子を紹介する写真展「それから~もう5年 まだ5年~」が開催されます。
塩崎さんに、写真展に込められた思いをお聞きしました。
―――なぜ、震災をテーマに撮ろうと思ったのか
塩崎
201年.3月11日、東日本大震災発生の時、私は和歌山の海に潜ろうとしていました。
「戻って、津波警報が出ている!」と言われ、予定していたダイビングを中止し、慌ててつけたTVから流れてきた映像は今でも忘れられません。
何かお手伝いがしたい! その一心で三陸ボランティアダイバーズを訪れました。
そこでこれまでの経験(ダイビング雑誌等への写真提供など)を買われ、水中での清掃作業や、海底の様子を記録する撮影係となりました。
きっかけは偶然の重なりからですが、撮り始めたからには、5年、10年と、ずっと継続して撮り続け、それを発信していきたいと考えています。
―――タイトルに込められた思いとは
塩崎
大津波により甚大な被害を受けた東北。
震災直後の衝撃的な映像はニュースなどでご存知の方も多いと思います。
それから5年、時が経つほどに報道も減り、その後の被災地の姿を目にする機会はどんどん減っていきました。
特に水中の様子はほとんど目にする機会がありません。
たくさん報道のあった震災直後ではなく、あまり報道されることのない震災後から現在までの様子をご紹介したくて、タイトルを「それから」にしました。
サブタイトルは毎年3.11になると頭をよぎる「もう○年、まだ○年」という気持ち。
私が震災後から現在を振り返った時に必ず抱く気持ちです。
確実に変化している被災地の街並み、それでもなお色濃く残る災害の爪痕。
現地と身の回りとの温度差など、いろんな思いがこの言葉となっています。
写真展を通じて、一人でも多くの方に少しでも何かを感じていただけたら、東北について
考えるきっかけとなれましたら幸いです。
※
震災後の東北をもっとたくさんの人に見て知ってほしい。
東日本大震災を忘れないでほしい。
そんな塩崎さんの気持ちが詰まった写真展です。
【それから~もう5年 まだ5年~】
■日時:
2015年3月8日~3月20日 10:00~19:00
■場所
Gallery&Cafe AQUA
〒649-6271 和歌山県 和歌山市満屋186-7
■塩崎仁美 – Hitomi Shiozaki –
1980年生まれ。大阪府出身
幼いころからカメラ好きで、学生時代カメラ屋さんでのアルバイトをきっかけに一眼レフデビュー。
システムエンジニアから一転、スタジオ所属のブライダルフォトグラファーを経て、現在は写真家、フロントエンド・エンジニアとして活動中。
ダイビング・水中写真歴15年(2002年~)のNAUI Divemaster。
雑誌マリンダイビングなどに水中写真を提供。
LINEスタンプ『海の生き物~大阪弁と共に~』発売中。
■受賞歴:第四回大月町水中フォトコン マクロ部門グランプリ など。
■イベント出演:マリンエイド大阪(2014年)、第30回水中映像祭(2013年)など。
■出展:和歌山AQUA『それから』(2016年3月・個展)
和歌山AQUA『紀ノ國写真展』(2015年・合同写真展)
富士フォトギャラリー新宿 『Blue+ ~Wild and Cute~』(2015年・合同写真展)
和歌山AQUA『OUR HOME – 和歌山の海 -』(2015年・4人展)
大船渡市立博物館『よみがえる海』-震災後の海をみつめて-(2014年・5人展)
東京・神戸 『海で逢いたい』(2013年~・合同写真展)など。