ホワイトプラネットの住人・タテゴトアザラシ（前編）

タテゴトアザラシ（前編）

カナダ・マドレーヌ島の沖合に毎年やってくる流氷群。その白い氷上では、たくさんのタテゴトアザラシが出産し、子育てを行っている。タテゴトアザラシの赤ちゃんは毎日ミルクを飲み昼寝を繰り返してどんどん成長する。約3週間という、とても短い子育てだが、それは愛情いっぱいの幸せな時間だった。

いつもとは違った 海の世界を眺める

窓の下には初めて見る流氷が広がっている。私は食い入るように、その光景を眺めていた。一刻も早く、自分の目でタテゴトアザラシを確認したかったからだ。と、前方にひとつ、またひとつと黒い影が見えてきた。ホントにこんな所にいるんだ！タテゴトアザラシのコロニーを見つけたヘリコプターは、ゆっくりとその流氷の上に着陸する。流氷に降り立つと、なんと百何十頭というアザラシの親子に私たちは囲まれていた。

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