PADIが2026年AmbassaDiverを発表、日本はマンタ研究者・尾崎里佳子氏に決定
186以上の国と地域で展開する世界最大のスクーバ・ダイビング教育機関「PADI」が毎年世界各国で展開する PADI AmbassaDiverプログラム。これはAmbassaDiverの活動を通じて人と海をつなぐきっかけを生み、海を愛し行動する仲間を広げていく取り組みだ。今年、日本から選出されたのは、マンタおよびイトマキエイの研究・保全に取り組む海洋研究者、尾崎里佳子氏(Japan Manta Project創設者)。日本で初となるマンタ調査を実施し、ダイバーや事業者と連携して“感動を保全につなぐ入口” をつくってきたことが選出理由となっている。
尾崎氏が行うマンタ調査とは?
尾崎氏は、地域コミュニティや漁業関係者、ダイバー、ダイビングショップらと連携しながら、日本各地でマンタおよびイトマキエイの調査・研究を進めている。久米島、阿嘉島、石垣島では、2024年に日本国内で初めてリーフマンタとオーシャンマンタ計10個体に衛星タグ(GPS)の取り付けに成功。それにより、移動経路や環境データ(水温・水深)の取得を実現した。これはマンタのように保護が必要な種の生態を知るうえで、非常に貴重なデータだという。さらにダイバーや事業者向けのワークショップも開催し、研究成果を地域に還元して保全につなげる取り組みを続けている。

マンタ調査の様子
「ダイビングは好奇心と敬意から始まる体験」尾崎氏が語る海との距離
尾崎氏は、人と海のあいだにある距離をもう一度近づけることを自らのゴールと考える。
その真意として、「海は特別な人だけの場所ではなく、誰もが関わることのできる存在。ダイビングは資格や器材を身につけるためのものではなく、好奇心と敬意から始まる体験。その考えを象徴する存在が、マンタです。マンタとの出会いは、人々の心に強い印象を残し、海を知り、守りたいという意識と行動へと自然に導いてくれると信じています。マンタが生む感動を入口に、海と向き合い、行動する人を増やすことを使命に活動を続けています」と話す。
実際、優雅で美しいマンタの姿を目にして海やダイビングの虜になった方も多いのではないだろうか。PADI AmbassaDiver としての尾崎氏の発信が、今後より多くの人にマンタの魅力や生態、そして海について興味を持ってもらうきっかけになるに違いない。

