「知らない」からはもう卒業、サスティナブルなダイビング器材特集

私たちダイバーのフィールドである「海」が危機的状況にさらされている。有限な海洋資源を持続可能にするため、SDGs、サスティナブルといった言葉が広く認知されるようになってきた昨今、環境に配慮した製品の使用など日常生活からできることに取り組まれている方も多いかもしれない。それならば、ダイビング器材だってサスティナブルなものにしてみませんか?そこでオーシャナでは、ダイビング器材メーカーの協力を経て、サスティナビリティあふれるダイビング器材を、開発者の熱すぎる想いと共に大特集。持続可能な海洋資源へ認識を深めるきっかけに、購入される際のご参考に、ぜひぜひご活用あれ。

「Apeks」のレギュレーター(日本アクアラング株式会社)

日本アクアラング株式会社からは、「レギュレーター」をご紹介。テクニカルダイビングのスピリッツと技術を詰め込んだブランド「Apeks」の製品で、ものづくりの工程からエンドユーザーに商品が渡るまで、細かな環境への配慮がポイント。

XL4+レギュレーター

XL4+は軽量コンパクト、寒冷地を含むあらゆる環境に対応するレギュレーター。加えて、長時間のダイビングでも顎が疲れにくいデザインかつ軽量モデルなため、器材をたくさん装備して行うテクニカルな探査ダイビングにも最適だ。

担当 田中さんから読者へのメッセージ

Apeksの最大の特徴は、過酷な環境に耐えうる性能と高度なテクニカルダイビングに求められる信頼性です。それと同時に、未来の命に関わる環境も徹底的に追求します。

今回ご紹介したXL4+レギュレーターを含め、APEKSすべてのレギュレーターが、ISO14001を取得したイギリスブラックバーン工場にて、持続可能な製造プロセスをもって製造されています。

具体的には、ソーラーパネルによる年間50トンのCO2削減、製造過程で出た137トンの廃材真鍮の再利用、一般ごみは全てバイオ燃料に転換するという環境への配慮を徹底しています。また、敷地内にEVスタンドを設置し社用車にハイブリッド車を使用、製品輸送の際の保護材はすべて再生ダンボールに切り替え2021年より製品パッケージもプラスチック未使用となりました。

快適なダイビングはもちろん、より豊かに育まれた海に出会う可能性、両方を体験してください。

社をあげて、多面的に環境問題に取り組むアクアラング。ものづくりの工程からエンドユーザーに商品が渡るまで、細かな環境への配慮がすばらしい。

▼【ダイビング×SDGs】 アクアラング:ダイビング界のパイオニアが考える地球の未来
https://oceana.ne.jp/pr/107583

「RGBlue (アールジーブルー)」の水中ライト(株式会社エーオーアイ・ジャパン)

大手カメラメーカーのハウジングOEMをはじめ、水中撮影機材の設計開発から販売までをおこなう株式会社エーオーアイ・ジャパンからは、ダイビング用水中ライトブランド「RGBlue (アールジーブルー)」の水中ライトをご紹介。ユーザーに長く使ってもらえるよう、2013年発売以降のすべてのモデルを対象に、水中ライトで唯一といえる「オーバーホール対応+1年追加保証」の実施と、いかなる故障にも対応可能な修理サポート体制がポイント。

RGBlueシリーズ最新作「スーパーナチュラルカラー」

これまで困難だった超高演色化(Ra95)と昼光色の両立を実現し、現行のスタンダードカラー(演色性Ra80)をさらにグレードアップした新光源を搭載したモデル。対象物そのものが持つ色合いを限界まで表現してくれる。

担当 久野さんから読者へのメッセージ

サスティナブルなモノづくりの考え方として、消費されるものではなく『長く使い続けられるもの』の提供と『長く使い続けていただくためのサポート』を2013年の初代SYSTEM01発売開始以来、一貫して続けてきました。

そのためには『修理前提の設計思想』と『部品の保持と体制』が必要です。なぜなら部品の消耗や劣化は避けられないからです。欧州ではすでに『サーキュラーエコノミー(※)』に関する行動計画が公表され電子機器をつくる企業に対し、修理や再利用をしやすくする設計が義務付けられています。

今後はさらなる取り組みとして、使用する材料において『環境負荷物質不使用』をより推進し、2022年には徹底できることを目指していきます。

一方で、ユーザーの不適切な使用法による浸水が後を絶たないという。しかし、同社では「メーカーの想定を超えたミスによる浸水だったとしても、それでも壊れない機材を作りたい」というモノづくりのポリシーがある。このような思想のもと製造された水中ライト、ぜひ手元に置いておきたいもの。

(※)サーキュラーエコノミーとは、循環型の経済システムのこと。廃棄物の発生や資源の不必要な採掘を抑えるために、修理やリユースを通じて消費者が長期間製品を活用できるように促したり、要らなくなった製品でも捨てずに再利用したりするなど、持続可能な経済成長のため工夫がされている。

▼本来の色彩を究極まで再現できる水中ライト「スーパーナチュラルカラー」がRGBlueから新発売!
https://oceana.ne.jp/equipment/106882

▼RGBlueは将来性を含めて“買い”の水中ライト!詳細レビュー
https://oceana.ne.jp/camera/rgblue_201308

「TUSA」のフィンとマスク(株式会社タバタ)

世界80ヶ国以上で使われている信頼のダイビングギアブランド、TUSAを展開する株式会社タバタからは、フィンとマスクをご紹介。

KAILオープンヒール(SF1101)

新開発のダイビングフィン専用ゴムを採用したオープンヒールタイプのゴムフィン。サンゴや海底を蹴ってしまわないよう配慮された長すぎないブレードサイズが特徴。

2021年新商品 Intega(インテガ)

さまざまな人種の3D顔データを元に開発された、驚異のフィッティング力を誇るマスク。工具無しでフレーム分解が可能なので、マスクのメンテナンスが簡単で長く使えるのが特徴。

担当 川端さんから読者へのメッセージ

今回ご紹介した二つの器材は、特にパッケージ仕様にこだわっており、プラスチックを使用しない代わりに再生材を使用しています。長くお使いいただける製品を生み出すだけではなく、パッケージをとおしてサスティナビリティを考えるきっかけを生み、ダイバーの皆さまに気持ちよくご購入いただけるようになると嬉しいです。

現状に満足することなく開発を重ね、新モデルを生み出すTUSAのプライドは、環境配慮にもいかんなく発揮されている。さらなる進化を遂げるTUSAのラインナップに、今後も注目だ。

「アポロ」のフィンとマスク(日本潜水機株式会社)

自社開発・国内製造のギアを60年にもわたり作り続ける日本のギアリーディングカンパニーのひとつ、日本潜水機株式会社からは、フィンとマスクをご紹介。機能性と環境への配慮を両立させた妥協を感じさせないモノづくりがポイント。

バイオフィン・シリーズ

バイオフィン・シリーズは植物由来の天然ゴムを主原料とし、その特性を活かした驚きの操作性と推進力を実現。フィンキックが軽く、まるでフィンを履いていないかのような履き心地。                           
        
その性能から、レジャーダイバーはもとよりプロダイバー、国内のみならず過酷な環境下におかれる軍隊でも採用されている。
                            

バイオメタルマスクシリーズ:バイオメタルマスク・チタン

バイオメタルマスクシリーズは、金属を一つひとつ削り出し、手間暇かけて磨き上げたメタルフレームを使用することで、広視野と軽量化を実現。快適なダイビングを約束してくれる一品。

担当 上野さんから読者へのメッセージ

製品寿命の長い『簡単にゴミにされない器材』を作ることに、出来る限り誠実に取り組んできました。アポロ製品を10年使っている、そんなお客様の声は、我々の小さな誇りとなっています。

バイオフィンは、素材の大部分が植物由来の天然ゴムです。製造効率や外観の発色の良さなどを優先して、製造業では石油由来の合成ゴムやプラスティックが主な原料とされています。その様な中、バイオフィンは性能や機能を引き出しながら、環境にも配慮した天然素材にこだわり続けてきました。また、水の乱流を抑えるので、砂や沈殿物の巻き上げが少なく、水中生物の環境にもやさしいフィンとなりました。

バイオメタルマスク・シリーズは、それまでプラスチックが主な材料として使われていたマスクフレームに、アルミやステンレスなどの金属を採用しました。メタルフレームは、プラスティック製の倍以上長持ちすることもあります。そしてアルミニウムは、金属の中でもリサイクル率が高いことで知られています。日本潜水機製のマスクは、すべてのフレームをプラスチック製から金属製に変更しています。これにより、視界を遮るセンターピラー7mm、マスク内容積60ccと業界最少を達成しワイドな視野を実現。水中でのマスク浮きも軽減し、フィット感も向上しました。

品質と性能を極めた結果、環境にも優しい結果になり、嬉しく思っています。しかしあらゆる企業にとってコスト低減は重要で、環境問題の優先は常に難しい選択と言えます。ダイバーの皆さんが、自然に優しく、長持ちする機材を選んでくださることで、我々は「自然を守るモノづくり」に自信をもって取り組んで行くことができます。応援していただけましたら幸いです。

コストと機能性を重視しながらも、環境に対しても配慮していくということは、企業にとって筆舌に尽くしがたい努力であることは間違いない。同社が志高いまま、モノづくりにまい進していけるよう、ユーザーとして後押ししていきたい。

▼喉が渇かなくってきれいな空気を吸える⁉バイオフィルターを徹底レビュー
https://oceana.ne.jp/diving/diving-equipment/111888

「ワールドダイブ」の製品アフターサービスと長持ちグッズ(ワールドダイブ株式会社)

ダイビングを中心にしたウエットスーツやドライスーツの専門メーカーであるワールドダイブ株式会社からは、ダイビング用ウエットスーツ・ドライスーツのアフターサービスとこれら製品を長持ちさせるグッズをご紹介。ユーザーに長く使ってもらえるサポート体制と、実際に海に優しい製品であるのがポイント。

同社のダイビング用ウエットスーツ・ドライスーツは、すべて国内の自社工場にて、オーダーメイドで製造しているのが特徴。企画・開発から製造、販売を国内で一貫して行っているため、一着のスーツを長く愛用するためのアフターサポートも万全。

手厚いアフターサポートの内容
■とりあえず何でもご相談に応じます
サイズがキツくなった、使い込んでいるうちに裂けてしまったなど、様々な理由から修理・修繕が必要となったスーツのメンテナンスは、アフターサービス部がきちんと対応。もちろん10年以上も前の古いスーツでもOK。

■お見積りは0円、最適最善なメンテナンスをお約束
お見積り後の修理にも対応。サイズ修正は、マチ入れやパーツ交換などで、ご希望サイズにジャストフィットで仕上げてくれる。もちろん、長くご愛用いただいているうちに、生地の劣化や裂けたり破れたりした場合にも、パーツ交換や、塗り・貼り、縫製直しなど、最適最善なメンテナンスをお約束。また、ドライスーツの水漏れについては「水検査(有料)」で原因となる箇所を突き止めてから修理を進めることも可能。

■製造日から2年間は無償で受けられるサポートサービスあり
ドライスーツは製造日から起算して2年の間、ピンホールを直すパッチ修理や、破れてしまった首・手首シールの交換を無償で行えるユーザーサポートサービスあり。初心者の方でも安心してドライスーツを使えるようにサポートしてくれる。

シーラバー

シーラバーは、ドライスーツの手首やウエットスーツのスキン素材の脱着の際にストレスを感じさせない日焼けを防ぐジェル。サンゴに優しい成分だけでできており、シリコーンや石油を原料とする鉱物油も含まない。ドライスーツの手首や、裏スキン素材のウエットスーツの着脱にかかるストレスや、力の入れ過ぎでスーツを破ってしまうリスクを軽減してくれる優れもの。さらに沖縄産シークヮーサー抽出のノビレチンを配合して日焼けをも防いでくれる。

担当 丹野さんから読者へのメッセージ

当社では、スーツを長くご愛用いただく工夫をしていく中で、必要以上のロスを削減し、環境に優しい社会の実現に協力しています。

またシーラバーは、環境、ダイバー、スーツにとにかく優しいアイテムです。特にドライスーツの手首の着脱にかかるストレスには、多くのダイバーが悩まされていました。力の弱い方はスーツが着られず、逆に力任せに扱うとスーツを傷つけて、時間とお金をかけて修理をする羽目に…。シーラバーは海を汚すことなく、こういったストレスからダイバーを開放し、これら製品の修理ロスを削減します。スルッと手首を着脱できるのは、まさに新感覚。口コミで広まり、一時は品薄になるほど好評を頂きました。是非、お試しください。

ウエットスーツ、ドライスーツはダイバーだけでなくとも、海遊びを楽しむための必需品。多くの人が手にする製品だからこそ、製品の良さを知ったユーザーは率先して認知拡大に務めたいもの。

この特集は、ダイビング業界を代表する各メーカーにご尽力いただき実現したもので、特集をとおして、メーカー側の努力を改めて実感するとともに、ユーザー側も使用する器材に関して、責任をもった選択を求められているように感じる。

大事なのは、「サスティナブルな器材を選ばなければいけない」ということではなく、消費活動に選択肢を持つということ。

その選択肢の一つとして、ダイビング器材を所有する必要性もないという究極の選択肢もあるかもしれない。海を愛するダイバーこそが、持続可能な海洋資源の未来を見据え、様々な選択をしていく時ではないだろうか。

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