バディダイビング(セルフダイビング)やフォト派で多いヒヤリハット体験 ~“離反(ロスト)”の傾向と対策~
フォト派やバディダイビング(セルフダイビング)でのヒヤリハット体験をアンケート集計すると、いつも1位か2位になるのが、
離反(ロスト)
その原因を聞いてみると……
■写真撮影に夢中になっていると、仲間とはぐれたり、違うグループについて行きそうになったりします。
他のグループも同じショップのタンクを使っていると間違えやすいです。
■最近、ガイドとはぐれることが増えたような気がする。
ホームと思って油断しているのかも。
■宮古島でケーブダイビングをしていたときに、ワイドで写真を撮っていたら、いつの間にか仲間がケーブの中に消えてしまった。
ケーブ内は真っ暗で、私はライトを用意していなかったので、ストロボで発光しながら進みました。
中で仲間と出会えたけど、あの時にはぐれていたと思うと怖いですね。
離反すると……
■クマノミを夢中で撮影していたら、ガイドさんとはぐれてしまい、結局見つけてもらいましたが、ガイドさんの残圧がなくなってしまい、急浮上しました。
私のせいです。
■じっくり集中して撮っていて、顔を上げたら周りに誰もいなく、頭に浮かぶのは堀江さんの「太平洋ひとりぼっち」とアガサクリスティの「そして誰もいなくなった」。
そして、「ダイバー漂流・極限230㌔」。
5分を待たずにガイドさんが迎えにきてくれるのでよいのですが、短時間でも一人っていうのは焦ります。
離反を防ぐには……
■ガイドとはぐれたときの安全停止中、頭上に移動中のボートの回転したスクリューが……。ビックリしました。
フロートはやはり何時も必要だと痛感しました。
■毎回、一度はヒヤッ!としているかも。
私のスキルが低いので、イントラにくっついていくのでいっぱいです。
バディがいない!とキョロキョロすることも。
大抵、すぐ上とかすぐ後ろにいてくれるのですが、見失うとドキッとします。
■夢中になって写真を撮っていて、ふと周りを見ると誰もいないことがたまにあります。
ブリーフィングのコース取りを思い出し、方向を定めてグループに合流できています。今のところ。
ブリーフィングはよく聞いておきましょう。
■奄美のビーチで透明度の悪い中、アカメハゼの撮影に夢中になっていて、ガイドやバディとはぐれてしまいました。
動いたらいけないと思い、じっと待っていたら探してもらい会うことができました。
周りを見ながら撮影しなければいけないと思いました。
【傾向と対策】
陸でブリーフィングに集中&水中でチラ見
ご紹介した実際のヒヤリハット体験談にその答えが書いてありましたが、特に重要なポイントは、ブリーフィング。
水中ではぐれる可能性は常にありますが、被写体に集中しがちなフォト派などは、余計に注意が必要です。
ブリーフィングでコースやルールの確認をするのはもちろん、はぐれたときの手順は必ず確認しておきたいですね。
また、水中では撮影しつつもバディやグループの位置をチラ見でチェック。
最初は意識して行えば、そのうち自然に自分のタイミングでできるようになるはず。
最近では、水中で超音波を飛ばして会話ができるロゴシーズなど、水中でのコミュニケーションツールも上手に活用して、バディダイビング(セルフダイビング)はもちろん、ガイド付きダイビングでも、バディやグループとはぐれないように楽しみましょう。