日本人ダイバーがロープに絡まったモルディブのジンベエザメを救出!30分の激闘

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海外ダイビングへ繰り出すダイバーも増えてきた今日この頃。モルディブやメキシコに自社クルーズ船を所有し、国内外のダイビングツアーを扱うダイビング専門旅行代理店「クラブアズール」もGWは海外ダイビングを待ち望んでいた多くのゲストを乗せ、クルーズへ。そんな中、モルディブでツアーを楽しんでいたグループがなんと、ロープに絡まっていたジンベエザメを救出したという驚きのニュースが!30分にも及んだ救出劇の様子をクラブアズールの杉田さんにお話を伺った。

写真提供:M.H様

写真提供:M.H様

編集部(以下、——)

ロープが体に絡まったジンベエザメと遭遇した場所はどのあたりだったのでしょうか?

杉田さん

5月3日、ゲストとともにモルディブの南下エリアのクルーズを楽しんでいました。タアアトール(タア環礁)で、ダイビングをし、水深5mでの安全停止中、深場からゲスト様2名に向かってジンベエザメが近寄ってきました。

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予期しないジンベエザメの登場、しかもロープが絡まっていたとなると驚きますね。そのジンベエザメの様子は?

杉田さん

そのジンベエザメの首には、太いロープが絡まり食い込んでいて、衰弱した様子でした。現地のメインガイドが主導となり、ゲストの安全に十分に配慮した上で、数名のガイドと交代しながら協力してロープの切断を試みました。

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「助けて〜」、と言わんばかりに近づいてきたのですね。

杉田さん

手元には携帯用の小さなナイフしかなかったので、ジンベエザメの体を傷つけないように太いロープを切断するのに悪戦苦闘しましたね。なかなかロープが切れず、協力してくださっていたゲストには先に浮上してエキジットしてもらいつつ、水深は浅かったので、船上で待機しているガイドと切断役を交代しながら最終的にロープの切断には30分ほどかかりました。切断できた瞬間は、ガイド同士も思わずハイタッチでしたね。

杉田さん

救出されたジンベエザメはしばらくガイドのそばを離れず、まるでお礼を言っているかの様子でした。

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杉田さん、ありがとうございました。ジンベエザメの体についた傷跡が痛々しいですが、無事に取れてよかったです!長生きできるといいですね!

私たち人間が使っていたロープが、何の罪もない海の生き物を傷つけてしまったことにただただ胸が痛むと同時に、改めてごみの削減の必要性に気付かされる。ジンベエザメには今後も元気でいてほしい。

協力:クラブアズール

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PROFILE
0歳~22歳まで水泳に没頭し、日本選手権入賞や国際大会出場。新卒で電子部品メーカー(広報室)に入社。同時にダイビングも始める。次第に海やダイビングに対しての想いが強くなりすぎたため、2021年にオーシャナに転職。ライターとして、全国各地の海へ取材に行く傍ら、フリーダイビングにゼロから挑戦。1年で日本代表となり世界選手権に出場。現在はスキンダイビングインストラクターとしてマリンアクティビティツアーやスキンダイビングレッスンを開催。
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