耳の残水感は綿棒が犯人!?

ダイビング後に耳の中に水が残っている感じがする。

なぜ? 防ぐ方法を教えて! と聞かれるがよくわからない。
そこで、ご本人がテックダイバーでもある『三保耳鼻咽喉科院長』の
三保仁先生に聞いてみました。

何が原因なのでしょうか?

「希には水が抜けにくい外耳道の形の人がいることもありますが、
これは1%以下の確率です。一番多いのは、普段から綿棒を使う
習慣がある人です。耳垢を耳の奥に押し込んでしまって、そこに水
が入るものですからスポンジが水を吸うように耳垢がふやけてしま
い、長時間水が取れないのです」

なんと、綿棒が犯人とは。
では、どうやったら耳垢が取れるのでしょうか?

「一度近所の耳鼻科に受診して、耳垢を押し込んでいないかどう
かみてもらった方がよいと思います。奥へ押し込んだ耳垢は自分
では絶対に取れないからです。水が抜けない人の90%以上が、
これが原因です」

さらに、その他、耳ぬきの方法も原因になりうるという。

「2番目に多いのが、耳ぬきが自分ではできているつもりが、実は
十分には抜けきっていないか、耳ぬき頻度が足りない、あるいは
タイミングが遅い人です。バルサルバ法で、耳ぬきを勢いよく一瞬
でやっていたり、耳ぬき頻度が足りない人です。こうなると、中耳
気圧外傷といって、鼓膜がアザや内出血を起こしたり、鼓膜の内
側の中耳腔に血液や浸出液がたまったりして、水が耳に入ってい
るのと全く同じ感覚になるのです。このような方が約10%です」

先生、正しい耳ぬきの方法を具体的に教えてください!

「4秒ぐらいかけてゆっくりと鼻から声を出すように圧力をかけるの
が耳にダメージを与えず確実に抜けきる最良のバルサルバ方法
です。また、頻度は水面から水深5mまでは50cmごとに、5〜
10mでは1m間隔で、10mを超えれば、ときどきでよいといった
感覚です」

 

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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