森から海へ。命をつなぐ川
Dコミュ愛読者の皆さんこんにちは!
今回は大浦湾の森と海の命をつなぐ川を紹介しようと思う。
お盆休みに入って沖縄の行楽地は観光客で大混雑。本島の主要道路は大渋滞である。
都会の雑音を避けて南の島に来たのに、
那覇市内で渋滞に巻き込まれた経験をした人も多いのではないでしょうか。
そして、海に入っても、真栄田岬の青の洞窟の混雑は避けられず、
シュノーケラーの数に驚いた人も少なくないと思う。
そんな時は北部まで足を延ばして、のんびりまったりと川や海辺で
自然を観察しながら遊んでみるのも良いかもしれない。
大浦湾に流れ込む汀間川の水源
大浦湾に流れ込む大浦川の滝
大浦川の河口に広がるマングローブ(メヒルギ)
マングローブに暮らすトントンミー
夜、マングローブで活動を始めるオキナワアナジャコ
潮間帯に暮らすミナミコメツキガニ
大浦川と汀間川の川沿いを散策してみると、
たくさんの生物に出会う事ができて意外と楽しい。
小学生のころ家族でこんな散策をしながら
夏休みの自由研究を親に手伝ってもらった記憶がうっすらよみがえった。
そして、被災地・宮城県気仙沼で牡蠣の養殖をされている畠山さんの話を、
震災前に都内で聞いた事を思い出した。
先代から畠山さんは、『森は海の恋人』をキャッチフレーズに、
気仙沼湾にそそぐ川の上流に広葉樹の植林を20年以上も続けているという。
目的は牡蠣やホタテの育つ海の環境を守るため。
海洋生物が豊かな海には、彼らの餌となるプランクトンがたくさん生息しており、
プランクトンがたくさん育つ環境を作るためには、
森の腐葉土から鉄分、窒素、ミネラルをたくさん含んだ栄養分を
たっぷり吸収した川の水が必要なためだった。
大浦湾の豊かな自然をみていると、たくさんの樹木が生い茂るやんばるの森から、
大浦川と汀間川は栄養分をたっぷりと吸収した水を海に運ぶ役割を果たし、
命をつないでいるのではないかと思うようになった。
森、川、マングローブ、潮間帯、自然の絶妙なバランスが保たれている事によって
この生物豊かな大浦湾が存在するのだと思う。
気仙沼の牡蠣養殖が一日も早く復興することを願うと同時に、
米海兵隊の滑走路建設のために大規模な埋め立て計画図が
40年も前からできあがっているこの辺野古・大浦湾の豊かな自然は、
土建大国・日本の数少ない貴重な場所になりつつあることを伝え続けていきたいと思う。