静浦ダイビングセンター初の試み「流木フェスタin静浦」開催レポート

2024年3月23日(土)〜24日(日)にかけて、静岡県の西伊豆に位置するダイビングスポット・静浦にて「流木フェスタin静浦」が開催された。駿河湾のもっとも奥に位置するこの場所には、毎年、時化になると無数の海洋ごみが打ち上がる。その中でも一番多いごみである流木を集め、静浦ダイビングセンター施設内に巨大なシンボリックツリーを作成。それを中心に夕方から夜にかけ、さまざまな催しが行われた。

流木フェスタin静浦
当日の様子

ステージでは水中写真家・鍵井靖章氏や沼津市公認おさかなアートクリエーター・鈴木翔太氏によるごみ問題のトークショーや地元在住の元ミュージシャンとらちゃんの弾き語りショーなどが行われた。弾き語り内では、地元の子ども達で作る雑誌「うらっち」へ寄付金を募り、3,000円が集まった。

また、鍵井氏の写真を古い空き家や空き倉庫にプロジェクションマッピングする演出も。

ブースでは、静浦ダイビングセンター協賛の燻製のサービスや、沼津市地域おこし協力隊のオリジナルジュースの販売も行われ、地元の事業者や地元民、観光客など多くの方が交流した。

イベント参加者の声

「たまたま、都内で海洋ごみをテーマに写真や映像などの展示を開催する鍵井さんに相談したところ、「流木でシンボリックなツリーを作ろうや!」とご提案をいただきました」と話すのは本イベントの企画者の一人である、ダイビングショップ「ふらら日和」の八木克憲氏。「海洋ごみをなくそうといった強い啓蒙活動ではなく、ごみをアップサイクルすることで、見る人の心に何かを感じていただけること。そしてまだまだ歴史の浅い静浦の地域おこし的な役割になれば」という思いで企画・開催したという。

実際に参加者からは「ごみトークショーは、鍵井さんのおもしろいトークと、鈴木翔太くんの若いのに、ごみに関する思いや活動に拍手」、「ごみについて、思いが強くなりました」、「ツリーを見て、流れ着いたごみがこんな素敵な形になるんだ」といった感想があがった。また、「田舎で灯りのない海辺でのプロジェクションマッピングの素敵さに感動」、「まるで異次元にいるような感覚に。とても素敵な空間でした」、「PCや携帯で見るのとは別次元の感動」、「癒されました。いつまでもここにいたいです」といった感動の声も。

主催者である静浦流木フェスタ実行委員会では、今後もイベントを継続していく方向で進めているそう。次の開催には昼に静浦で潜って、夜には流木フェスタで癒される。そんな一日を楽しんでみてはいかがだろうか。

流木フェスタin静浦


主催:静浦流木フェスタ実行委員会
企画:鍵井靖章・西良顕行・八木克憲
運営:静浦ダイビングセンター・ふらら日和
協力:鍵井靖章・鈴木翔太・沼津市地域おこし協力隊

▶︎イベントFacebookページ

情報提供:ふらら日和 八木克憲氏

水中写真家 鍵井靖章
1971年、兵庫県生まれ。1993年よりオーストラリア、伊豆、モルディブに拠点を移し、水中撮影に励む。
1998年に帰国し、独立。自然のリズムに寄り添い、生き物に出来るだけストレスを与えないような撮影スタイルを心がける。多彩な視点と色使いが人気で、大胆かつグラフィカルな水中写真で多くの人々を魅了する。一方3.11以降は、震災を経験した海に生きる生命を定期的に記録している。主な写真集に『unknown』(日経ナショナルジオグラフィック社刊)、『不思議の国の海』(PIE International)など多数。
2013年、2015年 日経ナショナルジオグラフィック優秀賞受賞など受賞歴多数。TBS「情熱大陸」、TBS 「クレイジージャーニー」などにも出演。

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