ウエットスーツの採寸がスマホで完結!ZOZOの3D計測技術で海外通販も視野に

自宅でウエットスーツの採寸ができる時代が、ついに本格的にやってくる。ファッション通販サイトを運営するインターネット企業「株式会社ZOZO」が提供する高精度な3D身体計測サービス「ZOZOMETRY」(ゾゾメトリー)が、オーダーウエットスーツ製作にも対応。すでにモビーディックを含む国内4社が導入を決定し、ECや海外展開のハードルだった「採寸」の壁を越えようとしている。

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“採寸の壁”を超える。ウエットスーツ業界に吹いた3D革命

オーダーウエットスーツを作るとき、もっとも重要なのは「ぴったりと体に合うこと」。冷たい水温から身体を守るために、サイズのズレは避けたいもの。これまでは30〜40箇所にもおよぶ採寸を、熟練のスタッフが手作業で行っていた。しかし、この採寸作業には課題も多い。採寸者による誤差、地方店舗や海外での対応の難しさ、そして人手不足。ダイビング用品を手がける「株式会社モビーディック」をはじめとするウエットスーツメーカー各社も、長年この課題に直面してきた。

スマホで採寸、AIでフィット。「ZOZOMETRY」がその壁を突破

この壁を越えようと挑戦してきたのが、ファッションテックの代表格・ZOZOが開発した「ZOZOMETRY」だ。スマートフォンと専用アプリを使い、最大176箇所を3Dスキャンで採寸。ボディスーツ(ZOZOSUIT)を使えば、誤差は平均3.7mm以下という驚異的な精度を実現している。今回、このZOZOMETRYがモビーディック、小林ゴム、トシズ.マリン.プロジェクト、ネクストレベルの4社に導入された。採寸スキルの属人化や人材不足を解消し、国内はもちろん、ECや海外販売も現実味を帯びてきた。

モビーディックが見出した、“日本品質”を世界に届けるチャンス

今回のプロジェクトは、一般社団法人日本ウエットスーツ工業会の会長であり、株式会社モビーディック代表の保田守氏の監修のもと進められた。「同じ箇所でも測る人によって数値のばらつきが生じ、一貫した品質提供が難しい状況でした。この技術があれば、これまで難しかったEC上での新しい販売手法にもチャレンジできる可能性を感じています。」と語る保田氏は、ZOZOの開発陣とともに1年以上かけてウエットスーツ用の採寸基準を最適化。改良を重ね、ついに業界基準マッチした水準へと進化した。

オーダーウエットスーツは、これまで「採寸」という物理的な制限に阻まれていた。しかし、場所を問わず、スマホ一台で採寸が完了するZOZOMETRYの登場で、ダイビングギアの世界にもDXの波が押し寄せている。「自分の体に本当に合った一着」を選ぶ基準が変わっていくかもしれない。

▶︎ZOZOMETRY Webサイト

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